突撃! ガーディ巡査

[1] T.T.

どうも初めてスレを立てさせていただきました、T.T.です

今回のテーマは「ポケモン警察団」です。なお、この作品は人間や伝説・幻ポケモンは一切登場しません。
(ポケダンの世界ともまた違います)

駄文ですがどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m では早速設定紹介を↓


『フロータウン』
物語の舞台となる町。ところどころに水路があり、そこを水上タクシーやゴンドラに乗って移動していくという
水上都市。(モデルはベニス)

『フォーティチュード(FT)』
ポケモンの警察団。拠点となる交番は3つあり、それぞれ第一交番、第二交番、第三交番とがある。第一交番はごく通常の
交番で、第二交番は道場、そして第三交番は団長や警部などの地位が高いポケモンから構成されている。
フォーティチュードの主な仕事はフロータウンのパトロール、犯罪の防止・取締りなど。

『ガーディ巡査』
本作の主人公で、第一交番の新米巡査。かなりのめんどくさがりやで、パトロール中にはよく不祥事を起こしてしまう。
しかしその突進力はすさまじく、かなりワイルドなバトルスタイル。今は亡き偉大な元団長・"ウインディ"を父に持つ。
ちなみにいつも公園で野宿をしている。

『ザングース巡査』
第一交番の巡査。顔の迫力がすごいお巡りさんとして知られている。ガーディとは仲がよく、一日の仕事が終わると
よく町の公園で一緒にバスケをしたりする。

『シママ巡査』
第一交番の巡査。瞬発力はピカイチで、犯人の追跡が得意。

『ココドラ巡査』
第一交番の巡査で、ガーディとほぼ同期の新米。犯人や落し物の捜索、地理案内などのあらゆる面でその才能を発揮する。
警察団界の申し子とまで呼ばれる天才。

『フタチマル巡査部長』
第一交番の巡査部長であり、責任者。規律に厳しく、あまり言うことを聞かないガーディにはとことん指導する。また
FT 唯一の水ポケモンなので、町の水路で溺れたポケモンの救助で活躍している。

『ボスゴドラ団長』
FT の団長(地位が一番高い)であり、普段は第三交番で仕事をしている。ココドラを子に持つ、不屈の精神を具える
ポケモン。そのため住民からの信頼が厚い。このポケモンが若いころの上司・"ウインディ"の子であるガーディを一人前に
させようとしている。

書き込み時刻2012-10-14 09:00:00

[40] T.T.

小説です。今回から急展開です^^

第七話 "ルマール・ピエロ" ~その一~

パラパラパラ....
上空より降りかかった無数の流星は、刹那にして道場を無残な瓦礫の山へと変えてしまう。

ガーディ「あ~!!? 何だよ何だよ何だってんだよ!!!!」

ボスゴドラ「畜生...........おいテメーらァ、怪我はねェかあ!!?」

シママ「ケホッ! ケホッ! 何とか...............」

ボスゴドラ「.....! 何か来るぞ!! 上だっ!!!」

バリヤード「ニャハハハハ! うまくいったドロー!」

サザンドラ「サザンッドォーラァーー!!」

全員「!!」

バッサ  バッサ  バッサ......

ここより遥か上空から舞い降り、ガーディたちの目の前に姿を現した謎のポケモン二匹。その正体は6枚の羽と3つの頭を持つ
黒龍と、それの背中に乗った桃色のピエロ。

エルレイド「い......一体何なのさこいつら!」

ボスゴドラ「やい貴様らァ、オレ様たちに何の恨みがあってこんな真似しやがんだ!!? ええ!?? そして.......名を名乗れ
ボケェ!!!!」

ヒューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!

団長は怒りの言葉を投げかけると同時に、サザンドラとバリヤードめがけて技『打ち落とす』を放つ。が......

バリヤード「! リフレクターだドロロー!!」

バリキュラーーン!      キュ     ウ            ウ ..... ン

バリヤードは両手でサザンドラの周りに、緑色で球形の結界を作り出す。無論、岩はガードされてしまう。

バリヤード「ボキたち組織は"ルマール・ピエロ"だドロー! 名前だけ名乗ってやるドロー、『ボスゴリラ』!!」

ボスゴドラ「ぬうん......? 貴様、何故オレ様の名を知ってy」

ガーディ「いやいやそこはツッコもうよ! アンタ『ボスゴドラ』でしょうが(笑)」

ザングース「それに...."ルマール・ピエロ"だってェ? ハン、聞いたことがねェ」

バリヤード「.............................そりゃあ、いずれボキたちが支配する町のボスの名くらい、調べはついてある
ドロー」

全員「!!? し、支配ィ!!?」

ボスゴドラ「(コイツらホント..............何.....考えてやがんだっ......!?)」

バリヤード「ニャハッハハその顔ドロー! 愚民の腰抜けた表情がまたたまらんドロー!!」

サザンドラ「サザンッドォーラ!!!!」

フォーティチュードのメンバー「フロータウンの支配」という言葉を聞いてただ驚愕する。それを見計らって、雄叫びを
上げたサザンドラは退却体勢をとる。

ココドラ「? どこへ行く気です!!?」

バリヤード「今日はいずれ支配するフロータウンの下見に来ただけだドロー! 部下も揃ってないんで、トンズラこぐ
ドロロー!」

バッサ      バッサ .........

ガーディ「! 逃がすかよ......!! 待ちやがれ火の粉ォ!!!!」

フタチマル「水の波動!!」

マラカッチ「タネマシンガンでありんす♪」

ゴ           ォ       オ ! ......

バリヤード「何度やっても無駄だドロー! 光の壁ドロロー!!」

バリキュラーーン!      キュ     ウ            ウ ..... ン

今度は黄色の立方体の結界を作り出し、ガーディたちの攻撃を完璧に防御するバリヤード。次に彼は遠目でボスゴドラを
一瞥した後、飛行を続けるサザンドラにさらなる指示を出す....!

バリヤード「.....(『在り処』は分かっているドロー、ボスゴリラ......)よしサザンドラ!! 愚民共に教えてやれドロー!」

サザンドラ「サザァ??」

バリヤード「いつかここの王者になるのは、このボキだってことをだドロー!! 大文字ドロロー!!!」

サザンドラ「サ   ザ  ン        ッ    ドオオオオオオオオオオラァーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」




―もはや、団体戦どころではなくなったのである。

書き込み時刻2013-03-21 18:09:57

[42] T.T.

本当いつ見ても汚い絵だな.....(笑)ま、とりあえず更新します

第七話 "ルマール・ピエロ" ~その二~

ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ   ボ !!!!.....

サザンドラの置き土産とも呼べる技「大文字」が放たれたことにより、瓦礫の残骸は黒煙をたてながら燃え広がる。
炎はもうすでに、警察団の視界を奪い辺りの民家にも及んでいた。

ガーディ「クッソ.......なんてヤロー共だ....!!」

ザングース「このままじゃあ奴らを取り逃がしちまu」

ボスゴドラ「おおいガーディ!!! ココドラァ!!! 聞こえてるかあ!!!?」

ココドラ「ゲホッ! 何でしょう.......父上!!」

ボスゴドラ「東の方角だ!!! オメーら二匹はァ、"ルマール・ピエロ"とかいう輩を追っかけやがれ!!!!」

ガーディ「!? えっ、何でオレたちだけんスかァ!!?」

ナゲキ「我ら警察の務めを果たさねばならぬ.......。それ故多くは此処に留まるべし」

辺りが炎と煙まみれでよくわからない状況だが、不意にガーディとココドラはバリヤードたちの追跡指令を出されてとまどう。
残りのメンバーで火の後始末や住民への避難警報などを行わなければならないからだ。

ボ    シャ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ !!!....

スカタンク(その辺の住民)「ひえええーーーーーー!!!!!!! 怖い怖い怖いよーーーーー!!!!!! 助けてパパーママー
ーー!!!!!!(涙)」

フタチマル「....! ほら見ろ、こうしてる間にも住民の命が危うい...! 皆さん、水のあるところへ!!!! 直ちに
水路へ非難してくだサーイ!!!!」

エアームド「どーせ死ぬ時はァ↑!! 皆一緒なんですがァー↑!!! このままだと本当に全員死んでしまうのでェ↓!
それはちょ~↑っとまずいのでェ↓!! なのでェ↓! エアカッターしメァー↑ス!!!!!」

ジュウ    .... ゥ .......

フタチマル巡査部長やエアームド警部による、大規模な火災の消火活動は着々と進んでいるようだ。

ガーディ・ココドラ「........................」

ボスゴドラ「何してるんだガーディ・ココドラァ!!! 早く行けェ!!!」

ココドラ「.....しかし! 皆さんをおいていくわけにはいきません!! 僕たちも何かできることw」

ボスゴドラ「バッキャロォーー! 団長命令もわからねえのか! 人の話をろくに聞けん奴なんぞ.......このオレ様の部下には
いねえはずだ!」

"ルマール・ピエロ"の追跡をためらいその場から動こうとしないガーディとココドラだが、ボスゴドラに耳元で怒鳴られて
しまう。

ガーディ「! 団長ォ......!」

ボスゴドラ「ハァ...ハァ...。それにオレ様の五感が教えてやがんだ........!! 奴ら、何か危険な匂いがする...!!!
ああいう悪の芽は早めにつんでおかなきゃならねェ!!」

シママ「アナタたちならきっと大丈夫よ、ガーディ・ココドラ!」

フタチマル「こっちのほうの心配はいらないぞ。フッ、思いっきり暴れてこい!」

ココドラ「皆さん..まで....」

ガーディ「よーし!!! ほんじゃあいっちょ行ってくらァ!!!」

ダーーーーーーーーーーーーー!!.............................

烈火の中から出てきた二匹は、"悪"を追って遥か東へと突き進むのであった。



ボスゴドラ「...........("ルマール・ピエロ"か.....。奴らの狙いっつーのは、もしや....!?)」

書き込み時刻2013-03-23 23:18:19

[43] T.T.

第七話 "ルマール・ピエロ" ~その三~

―フロータウン・町並み―

ゴオーーーーーーーーーーーーォ ン..........ゴオーーーーーーーーーーーーォ ン

街の中央に高くそびえる古い時計塔の針は、低音を奏でた同時に夕方の4時を指していた。

ココドラ「ハァ..ハァ..! もうこんな時間ですか! 早く奴らを見つけないと、本当に日が暮れてしまいますよ!!」

ガーディ「んなこと言ったってただ走るしか方法が...  !って熱ィ1!?」

ココドラ「! これは、ひどい.......」

先ほど東の空の彼方に龍が飛んでいったのを目撃したため、ガーディたちは複雑に入り組んでる住宅街をただ同じ方角へと
疾走している。ゴンドラに乗って水路を移動している時間など、彼らにはなかったのである。

その中で二匹は、あちこちの民家が"ルマール・ピエロ"によって燃やされているのを発見する。

ガーディ「こんなところにまで手ェ出しやがってあの野郎...!! ボスゴドラ団長が血相変えてたのもわかるぜ!!」

ココドラ「それだけ今回の敵は、今までの指名手配とは比べ物にならないほど強大だってことですy」

ガーディ「!!? え.....ちょココドラ、これ見ろよ!」

ココドラ「!! そんな......通れる場所がないじゃないですか!!」

右手には連なる民家、左手には岩石をも侵食するほど流れの強い水路、そして唯一の通り道であった正面の細長い通路は、
現在は灼熱の炎により塞がれている。ガーディとココドラの身長では民家を飛び越えて進むこともできないので、ここは
完全に行き止まりとなってしまった。

ガーディ「クッソ......今から遠回りしてたら、本当に日が暮れるぜ!!!」

二匹がすっかり途方に暮れていた、そのとき!

???「ちょーそこのアンタら。こっち来てくれへん?」

ココドラ「?? 誰です一体......? そしてどこn」

???「こっちやこっち。ほな早うしたれ」

ザッ.. ザッ... ザッ....

ガーディ・ココドラ「!!」

二匹が恐る恐る声のしたほう―後ろの床屋とピザ屋の間にある薄暗い路地へ行ってみると、そこにはサングラスをしたポケモンが
いた。そのポケモンは壁に自身の物とおぼしきバイクを立てかけ、彼女もまた壁によりかかり腕組みしていた。

ガーディ「何だよオマエ!! こんな急いでるっつーときに.....!!」

???「ええいアンタらが急いでるっちゅーからこそ呼び止めたんや!(汗).......ま、詳しい話は後でするで。とりあえず
今はウチに任せとき!」

書き込み時刻2013-03-30 18:58:17

[44] T.T.

(続き)
そう言った後バイクを取り出し、ガーディとココドラを路地の奥へと導く―


すみませんm(_ _)m 最後に↑の文を入れるのを忘れてました。.....では気を取り直して更新!(笑)

第七話 "ルマール・ピエロ" ~その四~

5分後―       ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ!!..........

眼下に移る炎の街と風を切るようなスピードの爽快感....。ガーディとココドラは謎のサングラスポケモンが運転するバイクの
後ろに乗せられ、煙がたちこめる民家群を屋根から屋根へとそれに乗ったまま飛び越えた後、フロータウンの町外れである
荒地を爆走していた。

ガーディ「.....!! すげえハンドルテクニック.....!!!」

???「ほな自己紹介が遅れよったな、ウチの名前は"レディアン"。ポケモン警察団フォーティチュード・通称FTの刑事や!」

ココドラ「! け、刑事さんですか! どうりでおかしな人だと思いましたよ」

レディアン「あのなアンタおかしな人て......(汗) ま。アンタらのことは団長からよう聞いとるで、ガーディ・ココドラ」

ガーディ「しっかしポケモンのくせにバイク乗り回せるって......かっこよすぎるぜ!!」

レディアン刑事―バイクとサングラスをこの上なく愛するスピード狂である。

ガーディたちが道場で訓練している間、彼女は街で"韋駄天の風"についての捜査を行っていたそうなので、"ルマール・ピエロ"の
襲来などのおおよその状況は把握しているらしい。何にせよガーディたちに力を貸してくれたのだ。

レディアン「ウチが見た感じじゃあ、"韋駄天の風"の犯人とはなんら関係なさそうやな、あの二匹」

ガーディ「あ~ややこしいな!! 何でどいつもこいつもこの街を襲ってきやがんだ!?」

レディアン「それはともかく.......このまま海岸までひとっ飛びするで!」

ココドラ「何故海岸へ?」

レディアン「東のほうの海には逃げ場なんてごっつ沢山あるからや。きっと大海原を越えて遠いとこまで逃げる気やで...!」

ガーディ「ハン、んなことさせるかよ!!」

こうやって敵について話し合いながらバイクに乗ってると、東の方角に海岸線が見えてきた。

ブウン  ブウン  ブウウーーーーーーーーーーーーーーーーゥン!!!

レディアン「もたもたしておられへんわ!! ほなしっかりつかまってーy」

ボ ボ .... ボ !!! .....

レディアン「!!?(何やアレ.....火!!? って危―――)」

ガーディ・ココドラ「!!!!」


キ  キ     イ         ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  ィ  イ !!!!!!!!!


一瞬の出来事であった。加速を極めていたバイクは突如前方より飛来してきた炎をよけようと、火花を撒き散らしながら
派手にドリフトしたのだ。直接炎を浴びることはなかったが、後ろのガーディとココドラは遠心力で吹き飛ばされそうに
なったほどである。

バリヤード「ニャハハハハ! ここから先へは行かせないドロー!」

サザンドラ「サ ザン ッ  ドォーーラ!!」

ガーディ「.....!! ル、ルマール・ピエロ!!!!」

書き込み時刻2013-03-30 19:47:12

[45] スイーツLOVE

読ませて頂きました!
レディアン、カッコイイですね!!
続きも、気になります!

書き込み時刻2013-03-30 20:29:47

[46] T.T.

スイーツLOVEさん、コメント超うれしいです!! 
新キャラ・レディアンはこれから活躍させるつもりです^^


今日は絵を貼り直しに来ました。急に諸事情の復活に危機感を感じたので、
これからしばらく更新できないかもしれませんm(_ _)m

書き込み時刻2013-03-31 12:00:55

[47] T.T.

昨日↑みたいなこと言ってましたが結局来ちゃいました(笑) 

第七話 "ルマール・ピエロ" ~その五~

またまた上空よりガーディたちの前に姿を現したバリヤード&サザンドラ。さきほどの無茶なドリフトにより、バイクは
パンク寸前でもう使い物にならない状態であった。

レディアン「まさか獲物が自ら来はるとは思わんかったで.......!」

ココドラ「あなたたちを逮捕します!! "ルマール・ピエロ"!!」

ポンコツバイクから降りたココドラは持っていた手錠を突き出そうとする。

バリヤード「おおっと何そんな怖い顔してるんだドロー? これ以上尾行されたらボキたち困るんで、ちょっと息の根止めに来た
だけなのにドロー☆」

ガーディ「!!!? なっ...なんて腐った奴らd」

バリヤード「地獄へ落とせドロー、サザンドラ!!! 悪の波動ドロロー!!!!!」

サザンドラ「サ   ザ  ン  ッ  ド  ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ラ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ  ア !」

全員「!!!!!!」



ターーーラーーリーーラーーラーーラーーラーーーー♪



不気味なメロディが響くと同時に、同心円状の黒い衝撃波が走る。




この辺に民家やガーディたち以外のポケモンがいなくて本当によかった。

その瞬間荒地はもう、荒地ではいられなくなった。

周囲の赤土はことごとくえぐり返され、レディアンのバイクなどもちろん岩石や枯れ草たちはもはや消えていた。

荒地は無の地に変えられた。

バリヤードたちもまるでワープしたかのように、何の跡形もなく姿を消していた。

そしてガーディたちは......

ガーディ「.....!! オレたち、無事..なのか......??」

レディアン「せやな....。あんだけの衝撃があったっちゅーんに、何でやr」

ガーディ「!!!? ココドラ!!!? 本当に...ココドラなのか!!!?」

ココドラ「ハァ......。ハァ......」

ガーディ「おいオメー一体どうしちまったんだよお!!!!!!」

無の地に佇む三匹の中で、ココドラ一匹だけが何故かボロボロになっていた。立って息をすることさえ辛そうな状態だった。

ココドラ「メタル....バースト.........です...。僕たちの所...に.....来た衝撃..........は....ケホッ! ケホッ!」

ガーディ「!!! お前....まさかオレたちをかばって...!!!??」

ココドラ「全部.......吸収....しまし...た.......か.....................ら...」

どさっ

ガーディ・レディアン「ココドラァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーー !」

書き込み時刻2013-04-01 15:43:20

[48] T.T.

ちなみにこの小説は最終的な話数を20話前後にしようかなあと思ってます。XYのポケモンも気になるので.....

ではでは七話のラストいきましょう!

第七話 "ルマール・ピエロ" ~その六~

ザ   ザ    ーーーーーーーーーーーーー .....

―島の砂浜・海の家―

ココドラ「.....................ん....ここは......?」

ガーディ「! 目が覚めたか、ココドラ! ったく心配かけやがってこのヤロ~!」

ココドラ「って抱きつかないでくださいよ!!(笑)」

レディアン「気絶からわずか数10分で復帰しはるとは.........さすが申し子やな!」

ここは波打ちの音が聞こえてくる砂浜の無人療養施設―海の家である。ガーディとレディアンは気絶したココドラを
中まで運び、オレンジュースを飲ませるなどして30分ほど安静にしていたところだった。

ガーディ「てなわけでココドラの体力もバッチリだし、さっさと出発するか!」

ココドラ「え........もう行くのですか?? それにこの先の海はどうやって渡るつもr」

レディアン「ガーディはウチの背中に乗って飛ぶわけやし、アンタは"これ"使えばいいだけやろ?」

ひょい

ココドラ「! これは....」

ココドラが受け取ったのは超小型のホバークラフト。この海の家の古倉庫にあった、水上を高速で進むことができる乗り物だ。

ココドラ「しかし、もう少しで夜ですよ? こんないい宿があるのなら、今日は休んで明日出発したほうがいいと思いますが...」

ガーディ「....................ココドラ、お前にゃ感謝してるぜ」

ココドラ「え?」

ガーディ「お前がいなかったらオレたち全員、あの場で死んでた。本当ありがとな」

ココドラ「ガーディ..さん......」

普段はめったに笑顔を見せないガーディ巡査にしては、珍しく満面の笑みを浮かべる。

レディアン「ええいウチはこういうしんみりした空気が大嫌いや! それに....... それにな、アンタらも感じたやろ?」

ガーディ「? 何がだよ?」

レディアン「衝撃波が放たれた時のアイツらの邪気や。女刑事の経験が教えとるで、あの二匹はごっつヤバいって.....!」

ガーディ「........ま、あんなパッと出の奴らに街ィ支配されたら、好きなこともなんもできなくなるかんな。そんなの
オレはゴメンだ!!」

ココドラ「...................」

その場で黙って考え込むココドラ。

ガーディ「こっちのほうの準備は万端だぜ、あとはお前次第。.........で、結局どうするんだ?」

ココドラ「......(後には引けません...ね....) わかりました、行きましょう!!」

レディアン「よっしそれでこそ男やで!! ほな奴ら逮捕して、絶対絶対街に戻ってこような!!」

ココドラ「刑事さんまで..... ハ、ハイッ!!」

ガーディ「出発だあ!!!!」

三匹は意気揚々と夕暮れの海へと向かっていく。

ポケモン警察団を代表して、フロータウンの支配を企む組織"ルマール・ピエロ"を捕まえるために―



―続く―

書き込み時刻2013-04-04 19:38:46

[49] T.T.

第八話 "決戦! 夕暮れの大海原!" ~その一~

―フロータウンのある島から遠く離れた海域―

ヒュ     ル    ル    ル    ル    ル    ル    ル    ル  !!!!!

バリヤード「ん~! 何て邪魔な竜巻ドロー!!」

サザンドラ「サザンド、ドラドランサザドラドォーラ(汗)」

バリヤード「え何ドロー? 『私の力ではここを通り抜けることはできません』ってェ!??」

オレンジ色の大海原に轟々と佇む巨大な竜巻......。"ルマール・ピエロ"の二匹はこの竜巻によって行く手を阻まれ、
完全に前へ進むことはできない状態になっていた。

バリヤード「.......(もしかしてあの男が、この海域に近づいているのかドr)」

レディアン「マッハパンチや!!!」

パ  パ  ン !

バリヤード・サザンドラ「!!?」

不意にサザンドラは音速で殴られてしまう。そして...

ガーディ「見つけたぜピエロォ!! もうテメーらに逃げ場なんぞねえかんな!!!」

バリヤード「....! ムキ~! また来た、うっとうしいポケモンドロー! 不意打ちなんて卑怯だドロロー!!」

サザンドラ「サザーサザー!!『そうだそうだー!!』」

レディアン「ア・ホ・か!!(怒)悪党相手に世間様の常識なんて守る必要あらへんわ!!!」

ココドラ「お縄を頂戴します。覚悟してください!!」

オレンジ色の海にさっそうと登場した警察犬、それを背中に乗せたスピード狂刑事、そして超小型ホバークラフトを
巧に操縦する天才巡査.....!

バリヤードたちが度肝を抜かれたのは無理もない。荒地での悪の波動によって、ガーディたちを一掃したと思い込んでいたからだ。

ガーディ「お前らが街ィ支配したら、もうザングースとバスケする場所なくなるじゃねえか!!!」

ゴォォーーー!!!

レディアン「せやで! ウチももうバイクでブイブイ言わせられへんのや!!」

ココドラ「そこですか!(笑)」

サザンドラ「ドラドラン!!!!『噛み砕く』」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!.........

ガーディを乗せたレディアンはサザンドラに急接近する。ガーディの「突進」とレディアンの「連続パンチ」が、サザンドラの
技と激しくぶつかり合う。

バリヤード「ごちゃごちゃうるさいドロー! リフレクタードロー!」

バリキュラーン! キュ  ウ     ウ  ン ...

ガーディ「!! くっ、かてェ........!」

バリヤードの援護により、前方での連打はことごとく跳ね返されてしまう。

ココドラ「.....ですが! 後ろがガラ空きですよ!!」

タタンッ!

バリヤード「!? しまったドロー!? 前のほうに集中しすぎてたドロー!!」

ホバークラフトで水上を通ってバリヤード&サザンドラの背後に回りこんだココドラは高く跳び、上空から敵に向かって
急降下を始めようとする。

ガーディ「すっげージャンプ力......!! いっけーココドラァーー!!!」

ココドラ「ドラゴンダイブです!!!」

シュ ルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル !!!! ......

バリヤード「.................................な~んてでも、言うと思ったかドロー?」

ココドラ「え!?」

バリヤード「サイコキネシスドロロー!!」

バリキュラーン! クッ クッ クッ クッ クッ クッ クッ クッ クッ クッ クッ クッ ...

寸前で強力な念力にかけられてしまい、空中にふわふわ浮くココドラ。サイコキネシスをかけるときのバリヤードの両目は、
気味が悪いほど青白く光っていた。

ココドラ「ううっ...........」

バリヤード「そのまま海に突き落としてやるドロー!」

レディアン「!(アカン!)」

ガシッ

レディアンは危機一髪、念力をかけられたココドラを救出する。これによりレディアンの上にガーディが、その上にココドラが
乗る形となった。

バリヤード「ニャハハ! いい度胸だドロー! ボキたち組織の計画の邪魔をしたらどうなるか...思い知らせてやるドロロー!!」

書き込み時刻2013-04-06 16:02:20

[50] T.T.

第八話 "決戦! 夕暮れの大海原!" ~その二~

ボ  ボ  ボ !!!....

直後、サザンドラは水上に浮くホバークラフトを「大文字」で燃やしてしまう。つまり、ココドラはホバークラフトに
復帰できなくなったのである。

サザンドラ「サザンドォーラ!!(ドヤッ)」

レディアン「う.....さすがに...二匹も乗せて飛び回れへんわ。重量オーバー...やで」

ココドラ「砂嵐です!!」

バリヤード「! マジックコートドロー!」

バリキュラーン! ザァ     ァ   ァ .....

ココドラが放つ砂嵐は、サザンドラを囲む透明な壁によっていとも簡単に跳ね返されてしまう。

ガーディ「攻撃技も変化技もろくに効かねェのかよアイツ.....!!」

バリヤード「今度はこちらからいかせてもらうドロー! マジカルリーフドロー!!」

ワサ ワサ ワサ ワサ .....

バリヤードはにたりと笑った後、独特のジェスチャーを示す。それと同時に、ガーディたちの周囲には黄土色の枯れ葉たちが
規則的に整列し始める。

ガーディ「!! 来るぞレディアン!!」

レディアン「――――――――!!!」

ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    !

次の瞬間、三匹は枯葉の猛攻撃に遭いことごとく斬りつけられてしまう。背中に二匹ものポケモンを乗せているレディアンは、
もう自由に飛び回れるような状態ではなかったからだ。

ココドラ「なんていう切れ味なんでしょう、この葉っぱ....!」

ガーディ「うおおおりゃ火の粉ォ!!!」

ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    !

炎で枯れ葉に抵抗するものの、黄土色のカッターは何事もなかったかのようにガーディたちに襲い続ける。

バリヤード「いくらもがいても無駄ドロー!! その葉っぱは死んでるところを、ボキのサイコキネシスによって動かされている
だけ.....! 炎でなんか燃えたりしないんだドロロー!!」

ガーディ「! なん....だってェ..!?」

バリヤード「この枯れ葉をよく見ておけドロー。 .................そもそも味方っていうのは死んでもなお利用される運命を
辿る"駒"のこと.........! 死んでも、死んでも、また死んでも、ボキが利用し続ける限り駒は永遠に不滅ドロー!」

レディアン「.......(?? 何が言いたいんやろ........コイツ......!)」

バリヤード「ここにいるサザンドラだって! ボキに忠誠を誓った優秀な駒の一匹ドロー! 死んでも、死んでも、また死んでも、
ボキに利用される運命を選んだんだドロー!」

サザンドラ「.................」

書き込み時刻2013-05-03 15:01:47

[51] T.T.

第八話 "決戦! 夕暮れの大海原!" ~その三~

ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    ザ ザッシュ    !!!

三匹はこのバリヤードの言葉の真意を探ろうとする。が、マジカルリーフは凄惨を極める威力となっていくため、そんなことを
じっくり考えられるほどの余裕は彼らにはなかった。

ココドラ「駒.......ですか....!」

バリヤード「いいかそこの愚民共、そのまま大海原に散る前に一つだけ覚えておけドロー.............. "ルマール・ピエロ"は
優秀な駒たちと、サイコキネシス一本でそれらを従えられる能力を持ったボス...! 即ちボキから成る組織ドロー!」

レディアン「....................」

バリヤード「つまり! 世界中の愚民を駒として従え勢力を広げれば!! ボキは世界を征服することだってできるd」

ガーディ「血迷うなよ、ガリガリピエロォ....!!」

バリヤード「って熱ちちちちちちちちちちちちちちちちちち!!!??」

ボ        ウ   ッ ! ! !

ガーディは超高温の火の粉をバリヤードに浴びせる。よって念力が解かれた枯れ葉たちは、オレンジ色の海へ一斉に落下する。

しかしそうやって枯れ葉の猛攻撃を終了させたころにはもう、三匹の体力は限界寸前であった。

ガーディ「ハァ..ハァ...。世界制服...か.......。まァオレは世界を救うヒーローとは程遠いし、んなこたあぶっちゃけ
どーでもいいんだよ.....。勝手にやってろってーんだ」

バリヤード「!? じゃあ、何でボキたちの邪魔をするドロー!!? えぇ!!?」

ガーディ「............今になってやっと気付いたからだ。オメーらの狙いが....!」

ココドラ「? ガーディ....さん??」

ガーディ「オレは日頃巡査部長に馬鹿だのアホだの言われてっから、理解がおせーんだよな」

サザンドラ「サザンド、ドランサザドラドォーラ!(何を知ったかぶりしている!)」

ガーディ「世界制服のためにまずフロータウンを支配、いや利用するってことか。さっきはバスケだの何だの言ってた
けどよ........オメーらの狙いってーのはこれっきゃねェよな....!」

ガーディは傷口を押さえながらも、レディアンの背中の上で威嚇の体制をとっている。先ほどのバリヤードの、普通では
考えられない言葉から何かを感じ取ったのである。

ガーディ「『スチール・バースト』が欲しいんだろ? ガリガリピエロよお....!」

全員「!!」

レディアン「.....? スチール...? 何やそれ??」

ガーディ「フロータウンに眠る伝説の大砲の名さ。オレの父ちゃんを殺した、な...!!!」

書き込み時刻2013-05-03 15:37:39

[52] T.T.

第八話のラストです。↓のウインディの物語は後ほど本編で詳しく書くつもりです

第八話 "決戦! 夕暮れの大海原!" ~その四~

『スチール・バースト』

フロータウンの時計塔に眠る、巨大な大砲の名称である。警察団の初代団長が、街の防衛のために設置した。
その威力はすさまじく、周囲にいるポケモンを一瞬にしてあの世へ送ることができるほどだ。故に警察団の活動が
始まって以来、その圧倒的な力を利用しようと盗みに来る泥坊がしばしばいた。しかしあまりにも巨大サイズなため、
大砲は鉄壁を誇り一度も盗まれたことはなかった。

ところが10年ほど前、ガーディの父親・ウインディが警察団の団長を務めていたときのことだ。とある実力派海賊チームが
大砲を盗みに来たことがあり、ウインディはスチール・バーストが奪われてしまうことを予感する。そして時計塔の中で
ウインディは大砲の導火線に火をつけ、海賊チームを道連れに自ら死亡してしまった。ガーディがまだ物心つく前の
悲劇であった。



つまりガーディは、バリヤードが10年前の海賊チームのような大砲を盗みに来た泥坊の一匹であると勘付いたのである。

バリヤード「ピーンポーン♪ 世界制服のためには駒・大砲・そしてこのボキが必要条件なのだドロロー!!」

サザンドラ「サザンッドォーーラァ!!」

ココドラ「なんて卑劣な......!」

ガーディ「あの大砲とだけは関わっちゃあいけねェよ.........。オレの父ちゃんみたく、また誰かが犠牲になっちまう
かもしれねえ!!!」

バリヤード「...........さっきから父ちゃん父ちゃんって、お前もしかしてウインディの息子ドロー!?」

ガーディ「そうだ!! オレはガーディ巡査だ!!!」

バリヤード「ニャハハ風の噂で耳にするドロー! お前もよっぽど馬鹿なんドローなあ!」

ガーディ「......!!」

バリヤード「なんせ自分たちの組織で作った大砲で死んだっていうあのキチガイの息k」

ガーディ「!!!! テメェェェェェェェェエエエ!!!!!!!!!」


グ                     オ    ォ     !!!


その瞬間、ガーディは本能的に激怒した。

そして本能的に右手(?)からのインファイトを繰り出したくなった。

周りのポケモンたちから自分と比較されるだけだから、本当は父親なんて嫌いなのに......

ウインディを馬鹿にされかけたとき、何故か言い表しようのない憤りを覚えてしまった。

こいつらだけは絶対に許さねえ.....!!!

バリヤード・サザンドラ「―――――――――――――!!!」

ガーディの熱で真紅に染まった拳がピエロの顔面に近づいた、そのとき!

???「お主らあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

全員「!!?」

突如どこからもなく、野太く勇ましい叫び声が周囲に響く。同時に、ずっとポケモンたちの行く手を阻んでいた巨大な
竜巻は静かに消えていった。

レディアン「誰や!?」

バリヤード「こ、この声はもしかして......! "カモネギ"ドロー!!?」

カモネギ「ワシの縄張りで一体.........何をしとるんじゃあああああああああ!!!!」


―続く―

書き込み時刻2013-05-04 21:46:59

[53] T.T.

更新します。九話は短いので今回だけです(笑)その一とかないです←

第九話 "カモネギと韋駄天の風"

すっかり消えた竜巻の中からオレンジ色の海に堂々と登場した、カモネギと呼ばれるそのポケモン.....! 
突然の出来事に、ポケモンたちはただ唖然としている。

バリヤード「...! まためんどくさ~い邪魔が入ったドロー.....!」

ガーディ「おい何だお前!! いきなり縄張りがどうとか.....」

カモネギ「ワシはカモネギ!! 天下を統一し、大空に羽ばたくポケモンじゃ!!!」

レディアン「て、天下ぁ!? いやアンタアホやろ(笑).....どこに乱世があるっちゅーんy」

カモネギ「フン、何とでも言うがいい! 馬鹿にワシの夢など理解できぬ! それより"ルマール・ピエロ"!!」

サザンドラ「サザァ?」

カモネギはそう言って失笑すると、バリヤードたちにナガネギを突きつける。

カモネギ「お主らだけは絶対に許さん!! いつかワシのナガネギで成敗してくれるわ!!!」

ココドラ「! 敵の敵ということは.......。もしかして貴方、僕たちの味方ですか!?」

カモネギ「馬鹿めそんなわけなかろう! フロータウンを縄張りにするのは、ふざけたピエロではなくこのワシ!!
お主らもフロータウンの輩も全員許さん!!」

警察団「(ハァ???)」

本当に面倒である。フロータウンを狙っていたのは"ルマール・ピエロ"だけではなかったとは.........。
いきなり理不尽なことを言われても、三匹はただ困惑するだけである。

ココドラ「......(するとこのポケモンも大砲を狙って......?)」

カモネギ「ところで街では連日、原因不明の強風で被害が出ているとて大騒ぎじゃろう??」

ガーディ「! そ、そういやァ.........」

ガーディの脳裏に、いつかの新聞の見出し"韋駄天の風の被害相次ぐ"が思い浮かぶ。

レディアン「じゃあアンタやな!? "韋駄天の風"を起こしてる真犯人ちゅーんは.....!」

カモネギ「そうじゃ!! あの風は街への威嚇.........いつかフロータウンを支配するのはこのワシ! ということの象徴よ!!」

ガーディ「! お前も敵ってことかよ....!! 火の粉ォ!!!」

ボ    ボ    ボ   ....!!!

中間距離から侍男・カモネギに向かって火を放つ。しかしそれに対して彼は動揺せず、ただ片手でナガネギを振り回している
だけである。

カモネギ「そのワシの風の威力、とくと見よ!!! ハァァァーーーー...!」

バリヤード「!? マズいドローサザンドラ! ここは一旦引くドロー!!」

サザンドラ「サザァーー!?」

ぴゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん

危険を察知した"ルマール・ピエロ"の二匹は一瞬にして水平線の彼方まで飛び去ってしまう。そうしている間にも、
カモネギのナガネギには渾身のパワーが集中する....!

ガーディ「うおっ!!? なんて逃げ足の速ェ奴らd」

カモネギ「今日はワシの縄張りを荒らしてくれた恨みを果たしてくれるわ!!! 風起こし!!!!!」

警察団「!!!」


ヒュ     オ              オ      オ    オ    オ  !


ものすごい強風を感じる前に、ガーディたち三匹は夕暮れの大海原に無残に散ってしまうのであった....。


―続く―

書き込み時刻2013-05-04 22:28:18

[54] T.T.

次回から物語後半(といってもまだまだ続きますが)なので、とりあえず悪役をまとめておきます

『バリヤード』

世界征服を企む悪の組織"ルマール・ピエロ"のボス。技サイコキネシスで部下を駒として従える能力を持つが、
まだまだ謎に包まれている部分が多いようだ。世界征服のためにフロータウンの"スチール・バースト"を利用しようと
しており、目的のためならば手段を選ばない性格。ちなみに語尾には「ドロー」か「ドロロー」がつく。


『サザンドラ』

バリヤードの最も優秀な部下。組織に一生服従することを忠誠し、常にボスを背中に乗せている。自分では言葉を
喋ることはできない。必殺技は"悪の波動"。


『カモネギ』

天下統一(?)を目指し旅を続けている青年だが、どこまでが天下なのかよくわからない。「フロータウンの支配」という
目的では"ルマール・ピエロ"と同じなのだが、あちらに対しかなりライバル意識を持っている模様。そして"スチール・バースト"を
狙っているのかどうかすら不明。一時期"韋駄天の風"で街を騒がせていた張本人。

書き込み時刻2013-05-06 20:09:58

[55] T.T.

では新展開に入ります。郵便配達が似合うポケモンといえば.....↓

第十話 "FT、討伐へ行く" ~その一~

大海原での激闘から一週間後―街は完全ではないが、だいぶ復旧している頃合である。ここ第一交番の休憩室では...

???「―なのでェ↓ メァー↑ス......」

ガーディ「ん............んん......?」

エアームド「おはようなのでェ↓ なのでェ↓ おはようございメァー↑ス!」

ガーディ「!? うおっ!? 変態警部顔近えよ!(笑)」

ベッドから目を覚ますと、そこには見慣れた風景が入り込んでくる。確かオレ、ピエロたちと戦っていたような...........
大海原での最後の記憶が曖昧なガーディ巡査である。

ガーディ「.....................ってここは....?」

ボスゴドラ「第一交番。テメェーの職場だろう?」

フタチマル「フッ、こうして話をするのは久しぶりだな。無事で何よりだ、ガーディ!」

シママ「あなた一週間も寝込んでたのよ?」

ザングース「おおー目が覚めたか親友!! これでまた一緒にバスケができるな!!」

ココドラ「この間はお疲れさんです!」

ガーディ「! オメェーら.......」

ガーディの周りに団長や第一交番のメンバーが寄り添ってくる(変態警部はオマケだが)。どうやら話を聞くと、突然乱入した
侍男・カモネギに敗れた後、フタチマルやエアームドが海に沈んだガーディたちを救出したらしい。ココドラやレディアンの
ほうはすぐに目を覚ましたみたいだが、水にめっぽう弱いガーディはまる一週間も意識不明の状態だったのだ。

ガーディ「そ、そうだ! 早く敵のことを教えねえt」

ボスゴドラ「その話ならあココドラたちから聞いてるぜ。...........敵は大きく分けて、"カモネギ"と"ルマール・ピエロ"の
2つってェことだよなあ?」

エアームド「ガ~↑ディくん起きたばっかりで申し訳ないんですがァー↑ 早速今から全員でェ↓ "ルマール・ピエロ"のアジトへ
乗り込んでですねェ↑ 一味を一網打尽にしようと考えてるんですよねー↑! ハァイ」

ガーディ「? ピエロのアジトだってェ?? どこにんなモンがあるっt」

ウォーグル(郵便屋)「わっわっわっわ!!」

ガラガラガラッ

不意に休憩室の窓から、大きな翼が特徴の鳥ポケモンが入ってくる。フロータウンの郵便配達員だ。

ボスゴドラ「! 郵便屋のウォーグルじゃねえか。.............ってこいつのおかげだよ!!!」

ガーディ「団長どうしたんスかあ? いきなり....」

ボスゴドラ「なんでもこのウォーグルが郵便配達の途中で、"迷いの森"の奥地で不審なポケモンたちを見かけたらしい。
あの森はポケモンがそう簡単に出入りできる場所じゃねェからな......。そこにアジトがあるかもしれねえってこった」

ウォーグル(郵便屋)「わっわっわっわ!!」

フタチマル「この地図を見ろ」

巡査部長はガーディにフロータウン周辺の、古びた地図を見せる。

フタチマル「この街の西側に広がる丘陵地帯を越えた先が、今回の目的地"迷いの森"だ」

ガーディ「ふーん........いかにも悪い奴がうようよいそうな名前の森っスね」

ザングース「まァあそこはオレたちの手が届いてない無法地帯だからな.........ってん?? ウォーグルが何か持ってるぞ!?」

ガーディ「? なんだなんだ....?」

ウォーグル(郵便屋)「わっわっわっわ!!」

ガーディは、ウォーグルがくちばしの中に入れていた紙切れを取り出してみる。するとそれは....

ガーディ「ってこれ.....! カモネギからの挑戦状じゃねえか!!」

全員「!」

書き込み時刻2013-05-06 20:52:20

[56] T.T.

第十話 "FT、討伐へ行く" ~その二~

フロータウンの警察団よ!!

ワシと決闘しろ!!

もしワシが勝ったら、街を明け渡すがいい!

警察団の者なら誰でも構わぬが、必ず一匹で来い!

大嵐の日に東の海岸で待っておるぞ!!
                            天下を夢見る男・カモネギ



挑戦状とおぼしき紙切れにはこのような内容が書かれていた。どうやら郵便配達のウォーグルは、海岸付近で
拾ったこいつを届けるために来たらしく、用が済むと窓の外から飛び去っていった。

ザングース「........大嵐の日....? 一体いつのことなんだ??」

ココドラ「"こちら"のほうの敵も近いうちに、この街を襲ってくるのですね......」

ガーディ「................くっだらねえな!!」

ボ ボ ボ !

ボスゴドラ「うおっ!? 何しやがんだガーディ!!?」

突如、ガーディは挑戦状を焼き払う。

ガーディ「あんなわけのわからん奴よか、まずはピエロだ!! アイツらァ"スチール・バースト"を狙ってやがる
かんな......!」

シママ「ガーディの言う通りね。『組織』って名乗るくらいだから、数を考えると明らかにピエロのほうが厄介。
ここは挑戦状は無視して予定通り、"ルマール・ピエロ"の討伐へ向かいましょう! ボスゴドラ団長!」

ボスゴドラ「...............」

ボスゴドラは腕組をし、思案に暮れ始める。街に残ってカモネギの襲来を警戒するか、迷いの森へ"ルマール・ピエロ"の
討伐に行くか最終的な判断を下すのは、団長の役目だからだ。

ボスゴドラ「........全員準備をして、公園に集合しやがれ!!! 目的地は迷いの森だあ!!!!」

ガーディ「!」

ボスゴドラ「ピエロの野郎共をギッタンギッタンにしてやろうぜ!!!」

全員「は、はいっ!!!」

警官たちは弾けるようにして第一交番の外へと飛び出していく。そしてガーディは出発の前に、公園に作っておいた
ウインディの墓に向かって心の中でこう叫ぶのであった。

ガーディ「(次この公園に帰ってきた時は、アンタの墓前で思いっきり遊んでやるかんな! その前にオレの戦いっぷり、
よ~く見とけよ!!)」



...........あ。言っとくがオレはアンタなんか嫌いだぞ、父ちゃん☆

書き込み時刻2013-06-08 12:20:27

[57] T.T.

更新です。今回は敵役の動きを書きます(どうしてバリヤードとカモネギを悪役にしているかというと、XYでの進化を
期待しているからですw)


第十話 "FT、討伐へ行く" ~その三~

その頃―

―フロータウンから遠く離れた、とある村では―

カモネギ「(そろそろワシの挑戦状も渡った頃だと思うが......)」

ピチュー・チェリンボ(村の子供)「カモネギのお兄ちゃん!」

カモネギ「! 何じゃお前たちか......。一体どうした?」

ピチュー「そろそろこの村から出て行っちゃうって、本当なの??」

カモネギ「ああ。いざ、やるときは来たようじゃからな......!」





―一方、謎の空間では―

バリヤード「.............これより作戦会議を始めるドロー。おいお前っ! 説明を頼むドロー」

???1「ハハッ! ズバリ、フロータウンの大砲強奪計画についてだな。近いうちに全員で街へ攻め込もうと思う」

???2「ヒャッハー!! 全員で行くんスか!」

???3「待て待て。近いうちとは具体的にいつ頃なのdeathか!? そんな悠長なこと言ってると、フロータウンの
輩の方からこの場所へ攻め込んでくるおそれがあるのdeath!」

???1「....................標的の方から攻め込むだと? フン、そんな心配などいらんわ」

バリヤード「まず、この場所は並みのポケモンがそう簡単に辿り着けるとこじゃないドロー!」

???4「それにねえアンタ。今バリヤード様は周辺に"奴"を徘徊させてるんだよ?? 不審な者を見かけたら直ちに
抹消するようにと、命じてね....!」

サザンドラ「サザンドォーラ!!」

???3「..............本当に"奴"は、信用できるのdeathか?」

バリヤード「お前、このボキのスーパーな頭脳を馬鹿にしているのかドロー!?」

???3「! いえ....そういうわけでは........」

バリヤード「ボキはとーってもすごいんだドロー! なんせこの前ちょこっとフロータウンの下見に行ってきたら、
街の構造を隅から隅までぜ~んぶ記憶できちゃったほどだドロロー☆」

???4「........(まったく、恐ろしいヒトだようちのボスは......)」

書き込み時刻2013-06-08 13:00:22

[58] T.T.

第十話 "FT、討伐へ行く" ~その四~

―昼・丘陵地帯―

ガーディ「ゼェ...ゼェ...。団長~......そろそろ休憩にしましょうよ~.....」

ココはフロータウンの西側に広がる丘陵地帯だ。第一交番のメンバーに道場主のナゲキ・エルレイド教官と
マラカッチ巡査を加えた警察団一行は、迷いの森へと向かっている。下界の者を容赦なく照らしつける太陽の下での
ウォーキングのため、ガーディは休憩を提案するのだが......

ボスゴドラ「駄目だ駄目だあ。何としてでも今日の夜までにゃあ、迷いの森の入り口付近までェ行きてえからな.....。
休憩など一切いれんぞ」

ガーディ「よ、夜まで徒歩なんスかあ!? もう徒歩なんてトホホ.......」

ザングース「(つまんなw)」

エルレイド「..........と~ころでボスゴリラちゃんさあ?」

ボスゴドラ「どうしたトサカァ?」

エルレイド「警察団み~んなで街を離れちゃって大丈夫なの?? もしもカモネギとかいうのが攻め込んできたr」

エアームド「んーとですねェ↓ 街の警護をォ↑ レディアンくんに任せているのでェ↓ なのでェ↓
心配いらナー↑イ♪ と なりメァー↑ス!!」

全員「.................」(無反応)

警察官たちは皆、さすがにこの厚さには参っているようだ(エアームド以外)。"ルマール・ピエロ"の討伐へ向かうと
決めた時の勢いが、まるで嘘のようである。

書き込み時刻2013-06-09 21:41:08

[59] T.T.

なんか更新頻度がすごく安定しませんが........許してください(笑)

というわけで第十話の最後です↓

第十話 "FT、討伐へ行く" ~その五~

―夜・迷いの森入り口付近―

警官たちを囲む焚き火は急激な気温の低下のため、一度消えかけてはまた灯る......といった動作を強制させられる。

何にせよ夜間に目的地の入り口まで到達することができた。この安全地帯で野宿していけば、翌朝、目の前の謎めいた
森を探索することができるのだ。

ボスゴドラ「..........突然だが、おメェーらに重大な話がある」

暗闇での沈黙を打ち切り、話題を投げかける団長。

マラカッチ「何でありんす? 団長の体重がとうとう400キロを超えたとかでありんすか??」

ボスゴドラ「いや違ェーから!(笑)........................今からするのは、本当に重い話だ」

フタチマル「? 団長.....?」

ボスゴドラ「これから戦う"ルマール・ピエロ"が狙ってやがる大砲。その名も"スチール・バースト"。知ってる者も
いるがお前らあ、それがどういう物なのか、まだわからんだろう?」

ボスゴドラは自前のカンテラを自分の顔に近づける。よりいっそう、厳かな表情に見える。

シママ「! 確かに....」

ナゲキ「未だよくわからぬ物なり.......」

ボスゴドラ「こいつはもう10年前の出来事だ。当時の警察団長・ウインデy」

ガーディ「さあガーディ選手!!! ここで一発逆転のスリーポイントシュートだぁ~~!!!」

バム........!! バム.....!!! スポッ!

ザングース「クッ、クッソ~!!!」

テント付近でど派手にバスケをしていたガーディとザングースは、ボスゴドラの語りを見事に遮ってしまう。

フタチマル「ってうるさいぞ! 一秒たりともじっとしてられないのか? 馬鹿二人組!」

ガーディ「いや巡査部長........たまにはこうやって遊ばないと! ずっとンな堅苦しいことばっか考えたら、
頭パンクするっスよ!」

ザングース「だよな~(笑)」

ボスゴドラ「.......お、おう。まァ元気があってそれはそれでいいが.......」

ガーディの持ち前の理論に対し、いつになく団長は控えめだ。

ボスゴドラ「だがこの話は当時者四匹とガーディ、ココドラしか知らねえ。..........もう何のことだか、お前には
わかるよな.....?」

ガーディ「!!...........」

ガーディの表情もまた、カンテラに照らされて厳かなものへと変わっていく。

ココドラ「さあガーディさんたちもここに座って、父上の話に耳を傾けましょう」

ボスゴドラ「今から10年前―――」




―続く―


T.T.「しばらくは過去の話が続きます(ちなみに私はバスケは詳しくないです)(笑)」

書き込み時刻2013-06-09 22:17:14

[60] T.T.

訂正m(_ _)m
2レス前の最後、「厚さ」ではなく「暑さ」でした。すいません。

では小説です^^ ここからはボスゴドラにナレーションをやってもらいます(笑)


第十一話 "ボスゴドラとウインディ" ~その一~

10年前といやあ、ウインディ団長が生きてた頃だな。警察団も今と違ってかなり小規模でよ、メンバーもたったの
4匹しかいなかったんだぜ?

ある日・フロータウンの交番(今の第一交番がある場所)ではだな......

オレ様(ボスゴドラ)「やっぱタイヤキは頭からかぶりつくもんでしょーが!!」

ウインディ(当時の団長・ガーディの父)「何を言っている? あんこの控えめな尻尾から、徐々に食べていくのが普通だよ!」

オレ様「何を~!!? 自分が団長だからって偉そうにしやがって~!!?」

当時のオレ様は脳みそ筋肉でな、くっだらねえことですぐ腹ァ立ててたもんだ。オレ様は昼間っからウインディ団長と
取っ組み合ってた。

ウインディ「別にそういう訳じゃない! だいたい君は.....」

ミジュマル(今のフタチマル)「ま~たやってるんですか(汗)。別に何でもいいじゃないですか、タイヤキなんt」

オレ様「もう限界だあ!!!!」

ミジュマル「あっボスゴドラ警部! どこ行くんですか!?」

ウインディ「こんな意見が合わねえ上司となんて......絶交ししてやるよ!!!!」

ドス ドス ドス ドス ドス ドス ドス ドス!!!........

本当に馬鹿だったな。タイヤキの食い方ぐれえで、よく交番を飛びだしてったもんよ。今思えばガーディそっくりの
性格だったかもしんねェな。

ミジュマル「行っちゃった.........」

エアームド(今の変態警部)「出て行ったのに荷物置いてくって.......おもしろいのでェ↓ なのでェ↓
おもしろいデェー↑ス!」

ミジュマル「てかエアームド巡査部長も笑ってないで、警部を止めてくださいよ!(汗)」

エアームド「別にウインディ団長との喧嘩なんて日常茶飯事なのでェ↓ 大したことではなー↑いのでェ↑ なのでェ↓
警部は必ず戻って来メァー↑ス!」

ウインディ「(ボスゴドラ..........)」

書き込み時刻2013-06-10 17:13:26