[1]良心◆zixf6VuMw.
【【ポケダン】一人転生記【小説風】】
ここ最近、毎日毎日決まって、ある奇妙な夢を見るようになった。
明晰夢、と言うものだと思う。
夢の中で確かに意識を保つことができていて、それでいて自分が夢の中にいることがはっきりと理解できていた状況だった。
最初にこの夢を目にした時は、それはそれは大層驚いた。
夢の中で自我を保つことができた経験なんて、20年間生きていて一度もなかったからな。
といっても、明晰夢に落ちたことだけが要因で驚いたわけではない。
夢の中で意識が明確となり、目を開けたときに眼中に飛び込んできた光景。
真っ白だった。
この奇妙な夢の中で目覚める時は、決まって仰向けの状態で目覚める。
そのため、目覚めると真っ先に真上の光景が見える。
その、『真上』の光景が白で覆い尽くされていたんだ。
純白。見事なまでに白しか色がない光景が、眼中を埋め尽くしている。
最初に見たときは夢かと思った。実際夢だったけど。
その奇妙な光景を目にしてから、しばらくは唖然としていて、硬直していた。
その状態で、数分は経ったと思う。
頭の思考回路が復旧し始め、呑み込めなかった状況にも、どうにか理解ができる状態になった。
理解できるといっても、これは夢だと自己暗示して強制的に落ち着かせただけだ。
9割型悲願が混ざっていた気がする。
これが夢ではないとしたら、他に思いつく点は、死後の世界とか、幻覚とか、仕事の帰り道に野良の黒猫の反抗を物ともせずに撫でまわした結果による黒猫の祟りか、と、このような物騒な考えしか思い浮かばなかった。
そのため、夢という、一番納得がいって信憑性のある理由に落ち着いた。半ば強制的に。
夢だと半ば強制的に分かってからは、現在の状況が非常に珍しいことであると分かり、少し胸を弾ませた。
現在の状況を、少し疑念は残るが、呑み込んだあと、ずっと寝そべっていた状態から、上半身だけを起き上がらせた。
上半身を起き上がらせる途中に、水平上に、目の前の光景を目にしたが、これもまた真上と同じで見事は純白が広がっていた。
もう眼中白しかない。
どこを向いても白、白、白。酔い止めが欲しくなってくる。
目に溢れんばかりの純白を、細目で、不本意的に、目に焼き付けてしまっていると、ふと、睫毛の隙間から何か物体が覗いた。
周りが周りなので、すぐに物体を視認できた。
自分はその物体を目にしてから、細目を止め、物体を直視した。
その物体は、一見人の姿をしているように見えた。覚えている限りでは、白いドレスのようなものを着ていたと思う。
だが少し、特異な点があった。
姿形が、透けていた。半透明を名人レベルまで極めた感じの透明感を帯びていた。
そして、自分が直視してからすぐに、その人物は忽然と消えた。
それと同時に、意識が暗転した。
暗転後、目覚めると、木材でできた天井が見えた。
そして、身体全体に程よいぬくもりが伝わっていた。
この時に自分は、先ほどの出来事が夢であると確証を得た。
それと同時に、これまで生きていて最上級の安堵をした。
真横を見ると、いつもはうるさい印象しか持たない目覚まし用の時計が、深夜3時をさしていた。
今日は仕事がなくてよかった。
現在の時刻を確認したあと、先ほど見た夢について、思い更けていた。
珍しい体験をしたということで、多少の満足感と優越感と虚無感に浸っていた。
虚無感は最上級の安堵の反動から来たものだ。
しばらく物思いに更けたあと、今度同僚に誇張して自慢してやろうと考えつつ、睡魔が襲ってきたので、安らかに眠りにつくことにした。
と、まぁ、一回だけなら長く気に止める必要もないのだが、その夢を一週間も立て続けに見てしまう以上、嫌でも気に止めてしまう。
それに、日が経つごとに、夢の中に現れる人物の姿形がはっきりと映ってくるのだ。
そして、思いなしか夢の中に滞在する時間も延びている気がしてならない。
何か自分に被害が及んでしまうのではないかと日々不安を抱いてしまう。
奇妙な夢を見続けて4日目で、夢の中にでてくる奇妙な人物、仮称として変物と呼ぶ。その変物の姿形が明確になってきたのだ。
その日夢の中で、変物の姿形を改めて見たところ、黄緑色の髪を少々奇形に整えており、地面にまでたどり着いている長さの白いドレスのようなものをまとい、腕が人間と比べるとありえないほど細く、髪と同色で、胸辺りに大きな赤いカケラのようなものが突き刺さっていた。
あれこれ人間じゃないんじゃね
恐怖感がより一層深まった瞬間でもあった。
奇妙な夢を見続けて6日目。
今日も不安感を抱きつつ、仕事もあるので止む無く就寝。
就寝後、ここ最近の週間のように目覚める。
案の定。夢の世界にお招きされた。別名夢の国。
夢の世界ならアトラクションの一つや二つ、あってもいいと思うんだけどな。ここの夢の世界は少々味気無いところがある。
さて、いつあの変物が現れてもいいように、身構えておこう。とりあえず、身体を起こす。
5日目までは変物が出てくるたびに驚いてしまっていたからな。耐性をつけなければ。
と、身構えること少し。
目の前にいつもの変物が現れた。
驚いた。
いや、まさか透明感ゼロで現れてくるなんて、普通に驚いてしまった。
それより、姿形がはっきりと見えてしまい、その姿を直視してしまった。
これで一つ分かったことがある。
今目の前にいる者は、確実に人間ではない。それどころか、地球内生命体ですらないと思う。
そうなると、ここ非常に居たたまれないんだが、早く夢から覚めたい。
「……す……て」
悲願を胸に詰めていると、ふいに、女性の声が耳に触れた。
声量としては小さかったが、夢の世界は常に無音のため、はっきりとまではいかないが、断片的に聞き取れた。
突如聞こえた声に、条件反射で一瞬、顔を震わせた。
そして、直後に目の前の不可思議な生命体に視線を向ける。
視線を向けると同時に、いつもの、意識が暗転した。
ベッドの中で目覚める。
いつにも増して眠気が無かった。
あの女性の声は一体なんだったのか、まさかあの不思議生命体の声なのだろうか。
恐らく数週間後には習慣となっているであろう、目覚めてからの物思いに更ける時間が、今日は一段と長引いた。
その日は仕事に出遅れた。
【文字数制限の為次に続きます】
09/19 15:56
[2]良心◆zixf6VuMw.
奇妙な夢を見続けて7日目。
昨日の出来事を思い返して、できれば眠りたくないが、睡魔に勝てるわけもなく、ベットに入ってから数十分とあとに寝付いた。
夢の世界。慣れた。
すぐさま寝そべっていた状態から起き上がる。
自分が起き上がると同時に、目の前にあの生命体が現れた。
「……たす…けて」
現れるやいなや、またしても女性の声が耳に触れる。
目の前の生命体を見ても、口を動かす素振りは見せなかった。
それどころか、目の前で棒立ちしているだけで、微動だにしていない。
それより、今聞こえた声が目の前の生命体から発せられたものだとすれば、意思疎通ができる可能性がある。
ここは己の勇気を最大限にまで振り絞って、一つ、気になることを聞いてみよう。
「……貴方は、誰ですか?」
多少の恐怖感から震えが含まれた声で、恐れながら控えめに聞いてみた。
「……かい…を……すくっ…て」
駄目だ、返事は返ってきたが、声が、断片的にしか聞き取れない。
自分の耳がおかしくなったという訳でもなさそうだし、なんでだ。
「お……ねが…い」
再び声が耳に触れた。
「え……おねがいって、な」
途中、自分の言葉は途切れた。
そして、眼中に広がる光景が、一瞬にして黒に染まる。
声の響きが耳にまで届かない。
身体の動きが全て止まる。
これは暗転の感覚ではないと、瞬時に思い至る。
そして、身体の異常や眼中の黒一面を認識したかも怪しい状態で、自分の意識は突如として、途切れた。
―――――――――――――――
あぁ……なにが、起こった。
うぅ、頭が……気持ち悪い。
たしか……あいつと話していたら、いきなり……。
あれは……いつもの、暗転……なのか?
うぅ……とりあえず、起きよう。
じめんに、ねそべっているのは……不愉快だ。
「あれ……ここ、どこだ」
この日、ある世界に、一人の人間が、その世界に多大なる影響を与えることとなる一つの存在が、訪れた。
【他】
自分の文章力と表現力を向上させるため、練習として突発的に、半ば衝動的に書きました。
即席で作っているので、ストーリーがあまり練られていません。
文章に間違いがあったら光の速さで泣ける自信があります。
09/19 15:59
[3]センター
良心さん始めまして。
センターです。
自分も違うスレですがポケダンのストーリーを書いています。
まあ、セリフばっかで描写とか特に描かれてない下手なストーリーなんですけどね。
同じストーリーを書いているもの同士お互いがんばりましょう。
09/19 21:46