[1]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
【ぼく、バンギラス!】
はじめまして、雷雲猛虎という者です。
★方針
このスレではバンギラスのBraveArmorが旅を通して成長、
最強のポケモン集団を目指すストーリーとなります。
★注意
このスレではポケモンの習得できる技の数を指定しません。
またアニメ同様に技の効果が一部変更及びアレンジされています。
性格や個性はゲーム版とは異なります。
最後になりますが人間は登場しません。
こういった内容が苦手な方は閲覧をお控えください。
★主要キャラクター紹介
BraveArmor:このお話の主人公、とても臆病な性格のバンギラス。シロガネ山で育った男の子。
DrillArmor:主人公の世話役であり、育ての親であるドサイドン。穏やかで優しい性格。チャンピオンロードで生まれ、シロガネ山に移住したというおじいちゃん。
SteelArmor:主人公の親友とも言える仲のエアームドの男の子。陽気な性格でBraveArmorの大事なペースメーカー。シロガネ山の頂上付近で弱っているところをDrillArmorに救われた。
★最後に
私はストーリーの構築や進行が下手なので、
非常に読みにくい内容になると思われます。
ですが、頑張って更新するつもりなので、
どうかお付き合いください。
08/27 22:41
[11]ナツ
こんばんは!
臆病なバンギラスですか…面白い設定ですね!
エアームドのキャラも大好きです←
バンギラスとエアームドはもっと強くなるんだろうなぁ…(笑)
更新楽しみにしてます!頑張ってくださいね(^O^)
09/04 00:50
[12]颯人@ついった◆6RQCIAKXwE
こんにちは、はじめまして^^
バンギラスとエアームドの成長に期待しております!
二人(二匹?)が可愛くて大好きです(^q^)
ひっそりこっそり応援しております^^
09/05 10:17
[13]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
どうも、雷雲猛虎です。
今回はコメント返信からおこないます。
>>空色飛竜さん
コメントありがとうございます。
他の執筆者様と違って、
堅い内容になってしまう気がしますが、
どうか最後のときまで応援よろしくお願い申し上げます。
いずれボーマンダが登場するので、
そちらもお楽しみに!
>>ワトさん
コメントありがとうございます。
狂暴な悪のポケモンとして描かれやすいバンギラスを、
敢えて臆病なポケモンとして描いてみました。
あまりひねりのない友情ストーリーですが、
どうか見守っていただければ幸いです。
>>ジャスティン・ロウさん
コメントありがとうございます。
小説に限らず、なにかを作るのは大好きなので、
かなり昔からやろうとは思っていました。
今後も定期的に更新するつもりですので、
感想や批評があれば、よろしくお願い申し上げます。
>>ナツさん
コメントありがとうございます。
エアームドを気に入ってくださりましたか、
バンギラスもエアームドも好きな部類ですので、
うまくキャラを活かしてあげたいです。
>>颯人さん
コメントありがとうございます。
貴方様の小説は非常に読みやすく、
ストーリー展開も参考にさせていただいております。
ぜひ、アドバイスなどもいただきたいと思います。
今後もよろしくお願い申し上げます。
09/08 18:57
[14]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
★第3話:長老の望み
調整の為の1日が終わり、
外の世界に旅立つペアを決める大会が、
3時間後に迫っていた。
食堂洞窟にBraveArmorとSteelArmorが訪れたのは6:30頃、
しかし、目の前には朝食を受け取る長蛇の列。
SteelArmor「出遅れたか、去年はもう少し遅くても大丈夫だったのに。」
BraveArmor「みんな気合い入ってるね。」
なんと、観戦だけのポケモンたちも、
最強決定戦の為に早起きだったらしい。
結局、朝食に手をつけるのは7時を回った頃だった。
朝食を終えて、BraveArmorとSteelArmorは、
頂上に近い果樹園に立ち寄った。
オレン、オボン、ラム、それぞれ10個ずつカバンに詰める。
1体で1種類5個までがルール、
みんな、ちゃんと守ってる。
8:30、頂上のバトルフィールドに着いた。
長老DrillArmorはバトルフィールドの掃除をしていた。
補佐役サイドンBが岩を切り取って、
トーナメント表を作っている。
トーナメント表によれば、
今回の出場ポケモンは8組16体、
一回戦目のカードは、
Aリーグ1:ドンファン&リングマvsヌオー&モジャンボ
Aリーグ2:ギャロップ&ゴルダックvsバンギラス&エアームド(BraveArmor&SteelArmor)
Bリーグ1:パラセクト&ブーバーンvsクロバット&マニューラ
Bリーグ2:ハガネール&ムウマvsゴローニャ&ドードリオ
※出場ポケモンはゲーム版のクリスタル及びHGSSで出現するポケモン+それらの進化系。
SteelArmor「初戦はギャロップとゴルダックだ、どちらも素早いよ。」
BraveArmor「どんなスピードでも逃がさないよ。」
彼らが作戦を練っている反対側で、
ギャロップとゴルダックが同じく作戦を練っていた。
9:00、開会式が始まる。
DrillArmor「それでは、代表となれるように、力を出しきるようにッ!」
強い口調で締めくくる。
初戦はドンファン&リングマとヌオー&モジャンボの一戦。
ドンファンとリングマが力で圧倒、
ヌオーとモジャンボは攻撃を避けながら反撃の機会を待つ。
40分の激闘の末、
ヌオー&モジャンボがカウンター攻撃を決めて勝利。
続いてギャロップ&ゴルダックとBraveArmor&SteelArmorの一戦。
ギャロップの俊足から織り成されるフレアドライブやメガホーン、
ゴルダックのハイドロポンプとクロスチョップで優位にたったように思われたが、
BraveArmorの砂嵐とSteelArmorのエアカッターによって、
うまくしのぐことができた。
50分ほどの激闘の末、
BraveArmorとSteelArmorの勝利である。
続くパラセクト&ブーバーンとクロバット&マニューラの一戦。
先手をとったのはブーバーン、
フィールド全体を焼き尽くすように火炎放射を放ち、
マニューラの動きを封じたように見えたが、
マニューラは持ち前の脚力を活かして回避に成功。
クロバットのエアカッターにあおられた炎がブーバーンとパラセクトを包み込み、
試合終了。
一瞬で勝負がついてしまった。
クロバット&マニューラの勝利である。
一回戦の最後は、
ハガネール&ムウマとゴローニャ&ドードリオの一戦。
試合開始と同時にドードリオがゴローニャに乱れ突き、
観衆は騒然とした。
しかし、仲間割れではなく、
ツボを捉えることでゴローニャの戦闘力をアップ、
れっきとしたサポートである。
調子の上がったゴローニャのストーンエッジは、
鋼鉄のボディを持つハガネールをいとも簡単に貫いてしまった。
小さな体を活かして逃げ回るムウマ、
しかし、全身を活性化させたゴローニャの視力、技術の前に、
儚く散ってしまった。
ゴローニャ&ドードリオの勝利である。
DrillArmor「一回戦目、どれも良い試合じゃったな。勝った者も負けた者も、試合内容を振り返ってみるのじゃ!」
一回戦目の試合が一通り終了、
二回戦目の対戦カードは次のように表記された。
Aリーグ:ヌオー&モジャンボvsバンギラス&エアームド(BraveArmor&SteelArmor)
Bリーグ:クロバット&マニューラvsゴローニャ&ドードリオ
補佐役サイドンA「よぉし、二回戦目は、このメンバーが闘うぞ。各自、昼食をとっておけよ~」
09/08 18:58
[15]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
二回戦目もAリーグから試合をおこなうそうだ。
試合開始直前、
BraveArmorはSteelArmorからオレンの実を受けとると、
ひとくちで飲み込んだ。
SteelArmorは、急いで啄む。
SteelArmor「よし、小腹は満たした。次はスタミナのあるペアだから、効率良く攻めなきゃ自滅しちゃうよ。」
BraveArmor「わかった、うまく崩していこう!」
果たして、どのように崩していくつもりだろうか。
一方のヌオーとモジャンボ、
こちらも対戦のプランを立てているようだ。
ヌオー「たぶんSteelArmorさんがBraveArmorさんの前に出てくる、モジャンボくんは僕の後ろに隠れながら攻撃するといいよ!」
モジャンボ「はぁい、SteelArmorさんの処理は任せたよぉ。」
補佐役サイドンB「それじゃAリーグ、二回戦目、開始ッ!」
試合が始まり、SteelArmorが飛び立つ。
ヌオーの予想通りの展開である。
ヌオーが熱湯をSteelArmorに向けて発射、
さらにモジャンボの眠り粉がSteelArmorを襲う。
SteelArmorは、突然の集中攻撃に怯むそぶりをみせたが、
計算の範囲内であった。
熱湯を浴びつつもエアカッターで眠り粉を跳ね返し、
地上ではBraveArmorが悪の波動をヌオーをめがけて放っていた。
ヌオーとモジャンボは眠り粉と悪の波動をなんとか回避したが、
足の遅いモジャンボをSteelArmorの鋼の翼が切り裂いていた。
モジャンボは、早くもダウン。
ヌオーはSteelArmorへ熱湯を浴びせようと試みるが、
SteelArmorは瞬時にエアカッターで威力を弱めた。
SteelArmorを執拗に追い回すヌオーの後ろに、
緑色の巨体が近づいていた。
ヌオーがその気配を感じて振り向いたとき、
BraveArmorの渾身の馬鹿力が炸裂、
SteelArmorとBraveArmorが勝利を手にした。
続くBリーグの二回戦目を控え、
クロバットとマニューラが静かに瞑想している。
ゴローニャとドードリオが少し遅れてバトルフィールドに入った。
補佐役サイドンB「Bリーグ、二回戦目、開始ッ!」
開始の合図と同時にドードリオが動き出す、
今回もゴローニャのツボを突くようだ。
しかし、ドードリオは突然倒れこんだ。
ドードリオが動き出す寸前に、
マニューラが氷のつぶてを放ち、
ドードリオの右足を撃ち抜いていたのだ。
動揺するゴローニャとドードリオ、
そこにマニューラが猛ダッシュで接近、
ゴローニャにけたぐりを喰らわせ、
ドードリオには冷凍パンチを浴びせた。
かろうじて耐えたゴローニャに、
クロバットがブレイブバードで追い討ちをかけた。
クロバットとマニューラが、
またもや一瞬で勝利を手にした。
DrillArmor「二回戦目、終了じゃ。決勝戦は3時間後の17時からとする。BraveArmor、SteelArmor、DevilQueen(マニューラ※1)、PoisonWing(クロバット※2)は、充分に体を休めなさい。」
※1:DevilQueen:意地っ張りなマニューラの女の子。スピードとパワーを両立しており、非常に強気。PoisonWingとペアを組んだことで、戦闘力が増したらしい。
※2:PoisonWing:冷静沈着なクロバットの男の子。DevilQueenとペアで闘う場合、持ち前の頭脳とメンタルでDevilQueenをサポートする。悩みはDevilQueenが指示を完璧にこなすため、自分の出番が少ないこと。
補佐役サイドンたちから、
決勝戦出場の決定した4体にドリンクが配られた。
紫に染まったドリンクの正体はブリーの実を搾ったものらしい。
とても美味しいうえに、
溜まった疲労がとれていく気がした。
BraveArmor「まさか決勝戦に残れるとは…」
SteelArmor「君がしっかり力を発揮できたから、ここまで勝てた。次も絶対勝つよ!」
BraveArmor「おうッ!」
一方のDevilQueenとPoisonWingたちは、
堅実なバトルプランを立てていた。
誰もいなくなったバトルフィールドに、
DrillArmorと補佐役サイドン2体が再び現れる。
補佐役サイドンA「今年で、この行事も10回目ですが…、旅立った者たちは、今はどこで何をしてるのでしょう…」
補佐役サイドンB「過去に旅立った者たちは、まだ一組として戻って来ない…」
DrillArmor「年に一度の世界大会を観戦しても、シロガネ山の者は誰もいない。もちろん、世界王者としてシロガネ山に戻ることが全てとは言わぬ。」
補佐役サイドンB「世界の各地にいらっしゃる、かつて長老と世界大会で5連覇を成し遂げた皆様からも、良い噂は聞かないですね。旅の途中で力尽きる者、リタイアして町に住み着く者、悪の組織と結び付く者、とても信じがたいですが…」
補佐役サイドンA「カントーで格闘道場を営むヘラクロス@様、ジョウトの竜の穴を護るカイリュー@様、ホウエンで電子工学の第一人者となったメタグロス@様、シンオウの雪山の番人となったユキノオー@様、イッシュを襲った大寒波から市民を救ったことで勇者と呼ばれるウルガモス@様、彼らの御言葉ですからね…、恐らく事実でしょう…」
DrillArmor「今年の4体、最終的には2体は大丈夫だろうか。私はシロガネ山に住むポケモンたちには、外の世界で荒波に揉まれつつ、新たな仲間と出会い、共に頂点を目指してほしい。しかし、現実は簡単なことではなかった。今年、彼らを本当に旅立たせるべきか、それを判断させるために友を読んだのじゃ。」
補佐役サイドンA&B「…!」
?A「…、お久しぶりです、DrillArmor様。」
?B「…、まさか読んでくださるとは光栄です。」
?C「…、どうも。(カサカサ、カサカサ)」
DrillArmor「彼らは、私たちの6連覇を阻止したチームの中で最も実力のある者たちじゃ。ガブリアス@くん(A)、クレセリア@さん(B)、ヒードラン@くん(C)じゃ。(※3)」
※3:準伝説及び幻のポケモンもちょくちょく出ます。
09/08 18:59
[16]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
ガブリアス@「俺たちは10連覇、10年も王者の座を守らせてもらったんだぜ。」
ヒードラン@「うむ、とても充実した10年だったのう。」
クレセリア@「私たちが今年の代表ペアを見させていただきます。」
補佐役サイドンA「でもどうやって?」
ガブリアス@「俺達のうち2体で勝負、1体が観察。」
ヒードラン@「勝敗ではなく試合内容で判断する。」
DrillArmor「ガブリアス@くんたちは現役を退いてからも、シンオウ地方を拠点に新米の育成に携わっているプロじゃ。彼らとどのように闘うのかで、今後の明暗まで見抜くことができるはずじゃよ…」
補佐役サイドンA「ところで、普段は何を?」
ヒードラン@「あっ、オイラは普段は火山を護ってるんだぜッ!」
クレセリア@「私は世界を飛び回り、悪夢から子どもを護るのよ。」
補佐役サイドンB「つかぬことを伺いますが、あなた方って不老不死って本当ですか?」
ヒードラン@「いや、死ぬよ。オイラたち、伝説と呼ばれるポケモンは50年周期で寿命がくる。」
クレセリア@「その度にアルセウスと呼ばれるポケモンによって、何度も蘇ると言われています。最も、記憶は毎回リセットされるらしいです。」
ヒードラン@「ちなみに、アルセウス様はオイラたちに双子の兄弟や姉妹をつくってくれるんだ。そいつらはみんな色違いだけどな。」
(注意:これらの伝説関連の設定は執筆者のアレンジであり、実際の伝説のポケモンの生態系とは関係ありません。)
クレセリア@「ふぅ、それより、ガブリアス@とヒードラン@を超能力でここまで連れてきて疲れたわ、暫し、おやすみなさい。」
クレセリア@は静かに姿を消した。
補佐役サイドンA「あっ、じゃあガブリアス@様とヒードラン@様は、こちらの洞窟でお待ちください。」
ヒードラン@「洞窟ッ、ひゃっほい!(カサカサ、カサカサ)」
ガブリアス@「俺も少し寝るから、静かにしてくれよ…」
DrillArmorの中で理想と現実が渦巻く。
プロたちはどんな判断を下すか、
シロガネ山の代表はどのように闘うのか、
すべては、もうじき明らかになる。
あと一時間ほどで、
決勝戦が始まる…。
第4話に続く。
09/08 19:05
[17]空色飛竜◆8/rJfUc/Sc
雷雲猛虎さん
こんにちは、またコメしに来ました〜←
ボーマンダも登場するんですか(笑)
これは期待せざるを得ない←
更新楽しみに待っててますね^^
ってかヒードランw←←
09/09 18:37
[18]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
>>空色飛竜さん
コメントありがとうございます。
ストーリー進行が遅めですので、
気長にお待ちいただければ幸いです。
★第4話:仕掛けるポイント
16時、BraveArmorとSteelArmorは、
雪解け水の泉に来ていた。
透き通った雪解け水は、
彼らの身体の中から全身を潤した。
BraveArmor「次の試合だけど、どうやって闘おう?」
SteelArmor「スピード勝負は、まず勝てないと思う。だけど、こっちにもできることはあるはずだよ!」
BraveArmor「でもどうやって攻撃すれば?」
SteelArmor「攻撃だけじゃない、守りながら様子をみるんだ。」
BraveArmor「どういうことだい?」
SteelArmor「つまり…」
一方のDevilQueenとPoisonWingたちは、
果樹園で軽食をとっていた。
DevilQueen「アイツらの試合を観て、どう感じた?」
PoisonWing「SteelArmorは、だいぶ打たれ強くなった。今まではムリに回避しすぎて自滅してたけど、今は持ち前の耐久を活かしてる。」
DevilQueen「BraveArmorは?」
PoisonWing「彼はイマイチだな、まだ後手に回ってる。そのクセに攻撃に集中しすぎて、攻めも守りも中途半端。」
DevilQueen「ふぅん、じゃあSteelArmorから…」
PoisonWing「イヤ、ダメだ。SteelArmorを追い回すのは、非効率だろう。ヌオーのヤツも1対2だったとはいえ、隙ができていただろう?」
DevilQueen「うむ。」
PoisonWing「BraveArmorの攻撃だって一歩間違えれば、俺たちは即ダウンだ。だから…」
16:30
補佐役サイドンたちがズバットたちに、
決勝戦のメンバーの召集を頼んだ。
10体のズバットたちは、
シロガネ山を飛び回り、
決勝戦出場者に試合の準備を告げた。
4体が頂上のバトルフィールドに向かう姿に、
観戦目当てのポケモンたちが続く。
いよいよである。
16:50
バトルフィールドに決勝戦出場者が揃う。
補佐役サイドンA「これより代表決定戦をおこなう。少し早いが、すぐに始めよう。時間は無制限だ。」
みんな「うおぉッ、頑張れぇッ!」「ファイトぉッ!」
歓声が上がるが、DrillArmorが現れたと同時に、
歓声が一度止む。
試合前の暗黙のルール、みんなが長老の言葉を聴こうとする。
DrillArmor「よいか、外の世界に旅立つという夢、これまでの修行と努力、全てを出しきるのじゃッ!」
4体は声こそ発することは無かったが、
力強い眼差しで長老を見ながら頷いた。
そして、所定の位置に着いたのを確認した補佐役サイドンBが、
大きく叫ぶ。
補佐役サイドンB「それでは、始めッ!」
お互いが全てを懸けた闘いが始まった。
最初に動いたのはDevilQueenである。
その小さな体は緑色の巨体のポケモン、
BraveArmorめがけて跳んでいく。
BraveArmor「(来たか…)」
DevilQueenは体勢を低くしたかと思うと、
素早くけたぐりを繰り出した。
しかしBraveArmorもけたぐりを読ん
で、
足元に大文字を放った。
その反撃を感じ取ったDevilQueenは、
持ち前の跳躍力で後ろへと下がった。
BraveArmorの放った炎は、
バトルフィールドの岩を少し溶かしていた。
炎ポケモンでさえ難しいことを、
このバンギラスはやってのけたのである。
DevilQueen「(気付いて良かったわ、やはり一撃は重たいみたいね。)」
BraveArmor「(少しタイミングが早かったか。もう少し引き付けなきゃ…)」
一方、バトルフィールドの上空では、
エアカッターを撃ち合うSteelArmorとPoisonWingの姿があった。
お互いの放った空気の刃は、
シロガネ山一帯に響き渡った。
PoisonWing「エアカッターではキリが無い、被弾すれば翼の柔らかい俺が不利になる。ならば…」
PoisonWingがエアカッターを撃つのをやめると、
上空に向かってエアカッターを放った。
すると雲が消えて、夕日が顔を出した。
PoisonWingは、さらに高く翔び、
夕日の光を体に当てた。
体は充分に温まっている。
PoisonWing「食らえ、熱風!」
その叫び声と同時に、
SteelArmorに熱風が襲いかかった。
熱風に体を包まれたBraveArmor、
その熱風は鋼のボディの一部を歪ませている。
なんとかSteelArmorはバランスを取り戻し、
羽休めのために滑空状態に入る。
しかし、PoisonWingはブレイブバードで容赦なく襲いかかる。
さらに下ではDevilQueenが攻撃対象をSteelArmorに変えて、
気合いパンチの体勢を作っている。
それを見たBraveArmorが、
SteelArmorを狙っているDevilQueenに向けて、
ストーンエッジを放つ。
しかし、ブレイブバード状態のPoisonWingが、
体勢をとりなおしてエアカッターを放ち、
なんとストーンエッジを全て撃ち落とした。
さらに、もう一度ブレイブバードの体勢を作ると、
BraveArmorのみぞおちめがけて突っ込んだ。
その場に崩れるBraveArmor、
その姿に動揺するSteelArmor、
動揺したところに気合いパンチを撃ち込むDevilQueen、
PoisonWingとDevilQueenが、
完全にペースを掴んでいる。
SteelArmorは、気合いパンチを受けて、
空高く飛ばされてしまったが、
このときSteelArmorの脳に電流が走った。
夕日の光で熱を帯びたボディ、
しかし、力を入れずとも、
その体は地へと吸い寄せられる。
その速度は時間の経過でも充分に加速できる。
SteelArmorはドリルくちばしの体勢を作ると、
とてつもない速度で地面を目指す。
09/13 00:12
[19]雷雲猛虎◆60z3zZnjvY
一方、地上ではBraveArmorが起き上がるタイミングを、
DevilQueenとPoisonWingが待っていた。
起き上がった瞬間を見計らい、
確実に急所を捉えるつもりである。
BraveArmor「(この感じ、確実に起き上がった瞬間が勝負。だったら…)」
BraveArmorが起き上がる、
敵対する2体が突進してくる。
しかし、その2体の表情は、
自信の満ちた顔から、
絶望で青ざめた顔に変わっていた。
BraveArmorは起き上がった瞬間に、
ステルスロックで自らを囲んだ。
さらに威力を抑えた火炎放射で、
ステルスロックが炎を纏う。
DevilQueenとPoisonWingは、
予想外の行動パターンへの動揺、
気合いを込めた攻撃の体勢に入っていたため、
BraveArmorの作り出した、
燃える岩の壁に突っ込んでしまった。
DevilQueenとPoisonWingは、
ステルスロックに弾かれて宙を舞う。
PoisonWingは空に退避することを試みたが、
SteelArmorのドリルくちばしが、
それを許さなかった。
SteelArmorは落下しながら、
歪んだボディを矯正していたため、
とてつもないスピードを得ていた。
PoisonWingは、そのまま地面に叩きつけられた。
DevilQueenはステルスロックに弾かれて、
かなりの距離を飛んだ。
なんとか立ち上がると、
覚悟を決めたように呟いた。
DevilQueen「この一撃に懸けるわ。」
拳に力を込めると、
バトルフィールド全体の気温が下がり始めた。
BraveArmorが大文字を放ったが、
DevilQueenは大文字とステルスロックを回避して、
BraveArmorに接近すると、
冷凍パンチを浴びせた。
しかし、炎のステルスロックで多くの傷と火傷を負った体から放たれた拳は、
呆気なく止められてしまった。
BraveArmor「(まさか、あの守備が、流れを変えたとは…」
BraveArmorはDevilQueenを投げ上げると、
ストーンエッジで勝負を決めた。
勝負が決まる瞬間まで気は抜かない、
闘う以上は命を懸けて、
それが礼儀と自らに言い聞かせて、
DevilQueenを無数の岩の刃で貫いた。
バトルフィールド上で力尽きたDevilQueenとPoisonWing、
そして傷付きながらも立ち尽くすBraveArmorとSteelArmor。
補佐役サイドンA「試合終了、BraveArmor&SteelArmorの勝利だ!」
補佐役サイドンB「それと、DevilQueenとPoisonWingの手当てを急いでくれっ!」
こうして、BraveArmorとSteelArmorは、
第10回シロガネ山最強の座を得たのである。
DrillArmor「今年のシロガネ山代表は、BraveArmorとSteelArmorじゃ、おめでとう!」
みんな「ワーッ!」「おめでとうッ!」「うおぉッ!」
BraveArmor「遂に一番になれたぁッ!」
SteelArmor「これで旅に出て、もっと力を伸ばせるよ!」
緊張がほぐれながらも、
疲労さえも忘れて笑顔を振り撒く2体に、
DrillArmorが近づき、話した。
DrillArmor「申し訳ないが、君たちには闘ってほしい御客がいる。いや、いらっしゃる。」
BraveArmor「えっ、それってどういうことですか?」
SteelArmor「飛び入り乱入とか、反則ですよッ!」
2体はもちろん、周りも騒然としている。
DrillArmor「今回、来ていただいた御客は、全国制覇を10年連続で成し遂げたチームの精鋭じゃ。世界レベルに対する、君たちの実力が、どの程度のものなのか、確かめてみなさい。」補佐役サイドンA「試合は明日のお昼と予定されていますが、御客様は一週間ほどならば待ってくださるということです。」
BraveArmorとSteelArmorは、少し迷ったが、
お互いの眼は、無言でも意志を伝え合った。
BraveArmor&SteelArmor「明日のお昼、楽しみにしてます。」
少し声を震わせながらも、自信に満ちた表情で長老たちに意志を伝えると、
夕食を食べるために、食堂洞窟に向かった。
食堂では特別な晩餐会がおこなわれた。
先ほど拳を交えたライバルたち、
観戦していたみんなは、
優勝者2体を祝福した。
BraveArmorとSteelArmorは、
翌日の試合に備えて、
早めに食事を切り上げると、
あの滝の裏の洞窟に向かった。
BraveArmor「DrillArmorさんが連れてきた御客様って、どんなポケモンなんだろう?」
SteelArmor「どうだろうね、きっとタイプ相性なんて大した意味をなさないんだろうな。」
BraveArmor「相手は全国10連覇だからね。」
SteelArmor「頭脳戦も肉弾戦も、まず不利なのはわかってる。だけど、ベテランだからこそ、僕たちビギナーの行動が読めないこともあるはず。」
BraveArmor「そうだね、だけど…」
SteelArmor「ん?」
BraveArmor「負けたら、今後はどうなるんだろう…」
SteelArmor「…、とにかく勝つ、勝てば良いんだよ。勝てれば、夢を叶えられるんだ。夢を叶えるために闘って、勝つんだよ!」
SteelArmorのポジティブな発言は、
BraveArmorの心を動かした。
BraveArmorがゆっくり頷き、
同時に2体の顔に笑みがこぼれた。
2体は、疲れきっており、
そのまま滝の裏の洞窟で眠ってしまった。
その頃、頂上ではDrillArmorとガブリアス@たちが打ち合わせをしていた。
ガブリアス@「今回はクレセリア@とヒードラン@で行こう。」
このガブリアス@、10連覇の偉業を成し遂げたチームのエース格であり、
戦闘の組み立てから実戦までを、
全てこなすことができるという。
DrillArmor「相性的にはクレセリア@さんは不向きだと思ったが、なぜ、その選択をしたのだ?」
ガブリアス@「単純に言えば、多くの敵を意識した構成を作りつつ、多少不利な展開でも優位に立てるように闘う。その証明をするためですね。」
DrillArmor「なるほど、さすがはエリート集団、余裕もあるようだ。」
ガブリアス@「いえいえ、そんなこと無いですよ。俺たちにもプライドはあるので、そういった意味でも本気で臨みますよ。」
ヒードラン@「よく言うぜぇ、闘うのはオイラたちじゃねぇか。」
クレセリア@「ガブリアス@の強引なところは変わりませんね。あなたの作戦と指示が優秀なのは認めますけどね。」
DrillArmor「では、明日の昼、よろしく頼むぞ。」
ガブリアス@「おまかせください。」
ヒードラン@「ちょ、だから闘うのはオイラたちだって!」
クレセリア@「ヒードラン@、あなたも静かになさい。本当に揃いに揃って騒がしいんだから。」
未体験ゾーンへのカウントダウンは、
終盤へと差し掛かった。
第5話に続く。
09/13 00:13
[20]空色飛竜◆8/rJfUc/Sc
どうも〜(笑)
次はバンギ&エアームドVSクレセリア&ゴキbヒードランのバトルですか〜
あのコンビが世界レベルの相手にどう立ち向かうかが見物ですね(笑)
そういえば前から気になってたのですが、ガブリアスやヒードランの後ろの@って何なんですか?←
これからも楽しみにしてますね^^
09/23 00:45