[1]コーラル
【流れ星の約束。】
それは、星振る夜に出会った3匹のポケモンのお話――。
こんにちは。雑談のほうでお世話になっているコーラルです。
文字数の制限で入りきりませんでしたが、正式タイトルは
〈流れ星の約束。 ~A wish of shooting star~〉
となっております。
せっかく小説掲示板ができたので(ってもう1年近くも前の話ですが←)、私も小説を書き起こさせていただきました(*^_^*)
もしかしたらタイトルで予想がついた方もいるかもしれませんが、この小説はジラーチが主人公のお話となっております。登場人物はポケモンオンリーですので、ポケモンたちが普通に喋ります。
ポケモンの設定に関しては、公式+自己解釈が入っていますので、ご了承お願いしますm(_ _)m
まだまだ下手な文章ですが、最後まで付き合っていただけたら幸いです[a:0446]
ちなみに、更新はのんびりとしていく予定です^^
では、頑張って執筆させていただきます!
01/28 00:47
[18]コーラル
では更新!
―――――――――
〈第3話 狐火の里〉
一夜明けて外が明るくなり、森を抜けて里へと戻るハルとヨルにぼくはついていった。
昨日は言いそびれてしまったけど、ふたりの願いを聞こうと思ったからだ。
彼らの住む里は狐火の里というらしい。
うん、これならぼくも聞いた覚えがある。古くから続いている里で、前にぼくが目覚めた時にも耳にした名前だ。
確か、代々長を継いでいるのはキュウコンで、継ぐ者は先代から「イナリ」の名をもらい受ける。継ぐ方法は世襲ではなく、先代が認めた者が次のイナリになっていたはずだ。
里に着くと、ロコンとキュウコンの姿が多く見られた。さすが、キュウコンを始祖に持つ狐火の里だ。
ほかにはオタチやオオタチ、ポニータにナゾノクサやキレイハナなどの姿もある。
けっこう賑やかな里なんだなぁ。
……ん? でもなんかヘンな視線を感じる。
視線を感じる先を目で追ってみると、ロコンやキュウコンたちの姿があった。
みんながみんなというわけではないけど、ロコンとキュウコンが嫌そうな目をこちらに向けている。
まるで異端の者を見るような、差別する目だ。
でも、その視線を向けられているのはぼくじゃない。ぼくの先を歩いているハルだ。
その理由はほどなくしてぼくにもわかった。
こうして周りを見ていて気付いたことだけど、周りのロコンたちとハルは色が明らかに違っていた。たぶん、これが原因なんだろう。
ハルが辛そうな顔をしている。その横を歩いているヨルも不快そうだ。
まだ知り合って間もないし、視線がぼくに向けられたものじゃないとわかっていても、やっぱりこの状況は居心地が悪い。
「移動しよう、ハル! ヨル!」
ぼくはふたりの手(正しくは前足だけど)を掴むと、瞬間移動を使った。
04/29 20:10
[19]コーラル
瞬間移動してたどり着いた先は、社らしき仏閣の前だった。
周りにポケモンたちの姿はない。
無我夢中で飛んだから移動地点の指定をしていなかったけど、どうやらあの場は抜け出せたみたいだ。
「大丈夫か、ハル?」
「うん、大丈夫だよ。あれくらい慣れてるから」
気にかけて声をかけるヨルに対し、ハルは笑顔を作って答えている。
でも、やっぱり少し元気がなさそうだ。
無理もないだろう。あんな視線向けられたら、ぼくだって耐えられない。
「……ハルに代わって礼を言うよ。ありがとな、そら」
ヨルが感謝の意を込めた微笑を向けてくる。
「ううん、いいよ。見ててぼくも気分が悪かったし」
ぼくは首を振りそう答えた。
「にしても、まさかお前があんな能力持ってるなんてな。おかげで助かったよ。ところでここはどこなんだ?
………………って、やばっ?! ここ、イナリ様の社じゃないか! 一般のやつは立ち入り禁止なのに!」
どうしてよりによってこんなところに……と、困ったような顔をしてヨルが喋っている。
イナリ様の社――ということは、里長であるイナリの名を持つキュウコンが居住している特別な建物ということだろう。
どうやばいのかぼくにはわからなかったけど、ふたりには深刻な問題であるみたいだ。
ヨルもハルも焦りの色を見せていた。
「どどどうしようヨルくん! 警護のひとに見つかったら怒られちゃうよ!」
「しーっ! 落ち着けよ。そんな大きな声出したら見つかるって!」
と、さっきまで大きな声で驚いてたひとがハルを小声で注意してる。
途端、ハルとヨルの後方――ぼくから見て前方から、大きな影が伸びてくる。
その影が伸びてくる先に視線を向けると、怖いくらいやたらとにこにこしたお姉さんが立っていた。
「大きな声を出したら……誰に、見つかるですって?」
「「うわあっ?!」」
後方から突然聞こえてきた声に、ハルとヨルがほぼ同時に声を上げた。
04/29 23:47
[20]イーブイフレンズ
とても素晴らしい絵ですね
僕も真似したいです。
07/20 17:03
[21]コーラル
>イーブイフレンズさん
私なんかのイラストにはもったいないようなお言葉ありがとうございます!
ま、真似ですかっ?
模写とかだと困りますが、参考にする程度であれば大丈夫ですよ!^^
返事のついでにイラストも一つ。
7月といえば七夕! 七夕といえばジラーチ! ……というわけで、実は7日にイラストを貼りにくる予定をしてたんですが準備が間に合わず……。おまけにただの過去絵のリメイクだし…。
まだギリギリ大丈夫でしょうかね?
そんなわけで、七夕イラスト(の要素が微塵も感じられない)そらのイラストを貼っていきます!
07/27 18:38
[22]コーラル
あれ、貼れてないみたいですね(・ω・`)
じゃあ、これだとどうかな?
07/27 18:50
[23]コーラル
よし貼れた(・∀・*)
せっかくなのでこのまま更新しちゃいいます(^-^)
―――――――――
「――まったく、何やっているんですかあなたたちは!」
そう怒声を上げたのは、お姉さんこと、長の身辺警護を任されているドレディアだ。
「ごめんなさい」
「悪かったよ」
ヨルのほうは少し不満ありげな様子だったが、ふたりとも素直に謝っていた。ぼくはというと、状況が掴めていないので少し離れたところで静観している。
「ここは気安く立ち入っていいような場所ではないんですよっ? それをわかって―――……あら?」
不意にドレディアの視線がハルとヨルの後方にいたぼくと合う。
な、なんだろう……?
「あなた、里のポケモンじゃありませんよね? 近隣の者でもなさそうですが……。いったいどこから来たんですか?」
「空だよ!」
割って入ってきたハルが目をキラキラとさせながら答える。
「は?」
まぁ、そんな発言にドレディアがぽかんとなるのは当然なわけで。
いろいろと省略はしたが、眠っている間にドンカラスに空から落とされたことはぼくから説明しておいた。
「ぼくもこの森のポケモンだよ。ただ、どこの里にも属してはいないけどね」
そう、ぼくに出身地と言えるような里はない。千年眠って7日間だけ目覚めるぼくにとっては出身地なんてあってないようなもので、言うなればいろんな里があるこの大きな森全体が出身地であるようなものなのだ。
そんなぼくの話にドレディアは不思議そうにしつつもなんとか納得してくれたみたいだった。
「属さない…ということは、旅人か何かですか」
そこまで言うと、ドレディアは途端に自分の役目を思い出したかのように再びキッと目を鋭くした。
「旅人だろうと掟は掟です! さっさとこの場から立ち去ってください!」
「はい、すみませんっっ」
ドレディアの剣幕に気圧されて思わずそう言ってしまったぼくは、状況も把握できていないままハルたちと一緒にここから離れることとなった。
07/27 19:26
[24]コーラル
少し短めですが更新します^^
―――――――――
「まったく……やれやれですね」
ドレディアは子供たちが去っていった方向を見つめながら腰に手を当てる。
しかし、あの見たことのないポケモンが少し気になるところではあった。名前を聞いていなかったが、いったい何者だったのだろうか?
「――どうかしたのか? セルシアよ」
不意に背後から聞こえてきた、気高さを感じさせる女性の声。
ドレディアが振り返った先にいたのは、牡丹の花飾りを頭につけた気品のあるキュウコンだった。
「いっ、イナリ様! いらしてたんですかっ?!」
「つい先程な。して、主は誰と話しておったのだ?」
さっきまでドレディアが見ていた方向を見つめながらイナリはたずねる。
「それがですね、ロコンとゾロアと見慣れないポケモンがいたんですよ。黄色くて星型の」
「ふむ。見慣れぬポケモンか。星……………そうか。もうそんな時期であったか」
ひとり納得したような口振りで笑みを浮かべるイナリ。
その横でドレディアは不思議そうに首をかしげる。いったい彼女は何をそんなに楽しそうに笑っているのだろうか?
「そういえば、今日から年に一度の祭りであったな。祭りの参加者はどうしておる?」
「あっ、そういえばもうそろそろ集合の時間になりますね。参加者に集合をかけてきますっ」
ドレディアは楽しそうににっこりと笑みを浮かべて、広場のあるほうへ向かって走っていった。
「ふふ。今年は楽しい祭りになりそうだな」
イナリは笑みを浮かべながら空を見上げるのだった。
08/10 01:24
[25]コーラル
非常にお久しぶりです(汗)
放置するつもりはなかったんですが、ストーリー展開に詰まってしまい、結果的に放置したみたいになってましたね…(^_^;) すみません(>_<)
今日からまた少しずつ更新していこうと思います。なので応援してもらえると嬉しいです(^-^)
では、更新!
――――――――――
「…………っはぁ……はぁ……」
ぼくの後ろを追いかけてきていたヨルとハルが息を切らしている。
「お前っ、速すぎだよ。つーか……飛ぶなんて反則だぞっ……」
言葉も絶え絶えに喋るヨル。
……反則って言われてもなぁ。ぼくは飛ぶのがいつもの移動手段だし。
ふたりが息を切らしてる中で、ここまで飛んで移動してきたぼくは呼吸も乱さずにいる。
ふたりとは違って走ってきたわけではないので、まぁ当然か。
おまけに後ろのふたりのペースも考えずに飛んでいたので、ふたりにはけっこう無理をさせてしまったかもしれない。
「ったく。少しは後ろのことも考えろよな」
「ハイ、すみません」
「てか、そもそもお前があんなところに飛ばなければこんなことになんてならなかったんだけどな」
「ハイ、すみません……」
「ヨルくん、そんなにいじめちゃだめだよ。そらくんだって悪気があったわけじゃないんだから」
ヨルに愚痴られて気が沈みそうになっていたところをハルがフォローしてくれた。
「ま、それはわかってるんだけどな。…………とりあえず家に帰るか。昨日は森で夜を過ごしちまったし、ちゃんとそのことを話さないと」
「ユズハさん、心配してるかな…?」
ユズハさん? っていうのはよくわからなかったけど、ふたりは家に帰るみたいだ。……そこでならゆっくり時間が取れそうだし、ふたりの願いが聞けるかな?
そんなことを考えていると、ヨルが何かを怪しむかのように細めた目を向けてきた。
「……まさかお前、オレらの家までついてくるつもりじゃないよな?」
「え? どうして?」
そんなぼくの反応を見て、なぜかヨルはあきれたようにため息をついた。
「……ったく。別にいいけど、事情とかはちゃんと話してやってくれよな」
――――――――――
次回はヨルの家族が登場^^
その個性的なキャラクターで、ハチャメチャなことが起こりそうです(笑)
03/18 00:53
[26]T.T.
初めまして。
小説の方を拝見しました。非常に読みやすいですね。
個人的にほのぼのとした雰囲気が大好きです^ ^
03/22 12:36
[27]コーラル
返信遅れてすみません(>_<)
更新と一緒にするつもりでいたんですが、まだ本編はしばらく書き起こすのに時間がかかりそうなので、先に返信だけしますね。
>T.T.さん
はじめまして!
大好きとの言葉、ありがとうございます!(*^_^*)
こちらでバトルものを書かれている方が多いようだったので、ほのぼの系の話があってもいいかなって思ったんです^^
と言いつつ、バトル描写も多少は入れるつもりなんですけどね(^_^;)
気まぐれのろのろ更新な小説ですが、今後もお付き合いいただけると嬉しいです(*^_^*)
04/12 23:37