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[1]T.T.
【ポケダン 浪漫の探検隊】
どうも、T.T.です。ガーディ巡査の方は話が行き詰まってしまったので、新しくポケダンの小説を書きたいと思います。拙い文章ですが、よろしくお願いしますm(--)m
では早速↓
『ロマン(ハリマロン)』♂
本作の主人公で、ニンゲンの男の子だった。絵本に出てくる架空の生き物であるポケモンに憧れており、いつか向こうの世界で自由な冒険をしたいと思っていた。ある朝、目が覚めると、ポケモンだけが暮らす絵本のような世界にいることに気付き、自身もまたポケモン・ハリマロンの姿となっていた。頼りない一面もあるが、いざとなったら強気になる、純粋で優しい性格である。一人称は「僕」
『ケロマツ』♂
本作のパートナーで、ロマンとは同じくらいの年齢の男の子。呑気でボーッとしていることも多いが、戦いのときは驚くほどの瞬発力を見せる。読書が好きで年齢にしては豊富な知識量を持つが、いじめっ子から「ガリ勉」とからかわれることもしばしば。それ故、探検隊を組みたくても仲間に恵まれないのが悩み。後にロマンと探検隊『トレジャー』を結成する。一人称は「オイラ」
◎プロローグ
森閑を極めたある闇夜のこと。少年の住む家屋は幽けき光を放っていた。
少年「(ポケモンってかっこいいなぁ〜! 僕の知っている生き物が、みんなヒーローのようだ!)」
寝床で少年が目を輝かせる傍、次次と頁がめくられていく画集は、他ならぬ「絵本」である。表紙やその内側に色彩豊かに描かれた、摩訶不思議な架空の生き物たち。巷では「ポケモン」と呼ばれている。
少年「(いつか僕も、ポケモンの世界に行ってみたいなぁ…!)」
母「ロマ〜ン! 早く寝なさ〜い!」
ロマン「は〜い!」
階下の催促を小耳に挟んだ少年・ロマンはデスクの引き出しに絵本を納めるや否や、消灯し、枕した。デスクカバーに身を包んだ期末テストの範囲表への一瞥が、少年を憂わしげにさせたのだ。
ロマン「(はぁ〜…。でも実際は、いつも通りの朝がやって来る。今日と何も変わらない、いつも通りの…)」
意識が夢路に消えた。この時少年は、翌朝に絵本の世界へ導かれることなど、知る由もなかった。
08/13 21:41
[2]イーブイフレンズ
先日はコメントありがとうございました!!
小説期待してます!!
更新頑張ってください!!
08/13 21:54
[3]T.T.
イーブイフレンズさん
こちらこそ早速コメントありがとうございます(^^)
ナットレイの素早さ並みに鈍い更新速度になりそうですが、頑張りたいと思います(笑)
08/13 23:09
[4]T.T.
だいぶ間が空いてしまいました。
第1話 『出会いのフロントカバー』
ビュ ォ ォ オ
北北西から吹き抜けた風の獰猛さに木々は悲鳴を上げた。
不思議のダンジョン「青緑の小道」。その名の通り東西には青緑色の樹木が生い茂る一方、南北には散歩に適した砂利道が続いている。北北西からの風は通りがよいのだ。
ロマン「ん…………？」
鋭く尖った尻尾に突如寒気が走った。小道のど真ん中にうつぶせに倒れていたこのポケモンは、ハリマロンと呼ばれる種である。
ロマン「ここは……どこ…?」
立ち上がろうとしても力が出ないのは至極当然。人間の少年のときの身体とは感覚がまるで違うのだから。
ロマン「やけにぼんやりしているなあ」
ゴシゴシ
視界を鮮明にすべく、「その手」で右目を擦ってみる少年。
ロマン「‼︎ え‼︎ これってまさか…ポケモンの手!?」
ここはポケモンだけが暮らす世界。毎晩枕元に絵本を置いていた少年の夢が一つ、叶った瞬間であった。
01/26 01:05
[5]T.T.
イガグリの如く頑丈な手。樹木でできた硬い殻に覆われている頭と背中。
あまりにも唐突の己の変貌ぶりに困惑せざるをえない。
ロマン「これが………ポケモン……」
心地よい風と共に舞い降りる木の葉たちは、少年・ロマンのいる小道に一時の沈黙をもたらしたー
ロマン「……ポケモン……。よくわからないけれど、何となく、懐かしい….…！」
タマゲタケ×3「ひゅ〜ぅっ!!!」
コナコナコナコナ
ロマン「!!」
ーそれまで草むらに隠れていた3匹のタマゲタケが、ロマンに向けて謎の粉をばら撒くまでは。
ロマン「わ! こっちからもポケモンが出てきた!?」
タマゲタケA「ひゅ〜ぅっ! 怪しいヤツめ!」
タマゲタケB「ひゅ〜ぅっ! 安らかに眠るがいい!」
ロマン「………っ! ど、どうしたら…!?」
3つの動くキノコから作られた粉が、雨の如くロマンに降り注ごうとした、そのときである。
???「大丈夫。見た所君は草タイプのポケモン・ハリマロンっぽいから、‘キノコのほうし'は無効だる」
ロマン「誰!?」
タマゲタケC「ひゅ〜ぅっ! しまった、しまった!」
???「ぃよっと」
スタタン
近くの老木の枝の上で、分厚い本を読みながら横になっているポケモンがアドバイスをくれたかと思いきや、彼は華麗な身のこなしで着地まで決めてしまうではないか。
ロマンに己の技が通用しないことを悟ったタマゲタケたちは、小道の南へと一目散に逃げ出した。
???「おいら、ケロマツ。君が無事で何よりだよ」
01/26 17:35
[6]T.T.
スマホだと打ち間違いがひどいですね。↑のレスのケロマツの台詞に「‘キノコのほうし’は無効だる」とありますが、正しくは「‘キノコのほうし’は無効だよ」です。
01/26 20:47
[7]T.T.
更新しますね↓
次から次へと登場する「ポケモン」の存在に驚きを隠せないロマン。
ケロマツ「あのタマゲタケはさっきの突風にびっくりして襲い掛かってきただけ、ってトコかな…」
ロマン「助けてくれてありがとう。えーっと、ケロマツくん」
それでもなお、自分を救ってくれた(?)このケロマツと名乗るポケモンを不快にさせまいと、笑顔を取り繕ってみる。
ケロマツ「ま、おいらが特に何かしたわけでもないんだけどね。ところで君…」
ロマン「…?…」
黙り込んだケロマツは、ロマンにその大きな瞳を近づけては分厚い本をめくる。唸るように思案することを止めないのだ。
ケロマツ「やっぱり、ここらに住むポケモンじゃないよね?」
ロマン「え?」
ケロマツ「どっから来たのさ?」
ロマン「…………………」
次第に高鳴る鼓動、にわか雨の如く流れる冷や汗。
得体の知れぬ者による凝視は、ロマンをひどく不安にさせた。
ロマン「ポケモンじゃ………ないはず…」
ケロマツ「ほェ??」
ロマン「僕は➖➖➖➖➖➖➖人間だった➖➖➖➖➖➖➖!」
数分後ー
ダンジョン‘青緑の小道’には、北へと歩き続ける2匹の姿があった。
ケロマツ「へ〜。ロマンは自分の名前と、人間だったっていうこと以外は何も覚えてないのかい?」
ロマン「うん。気がつくと森の中に倒れていたんだ」
記憶喪失。
それは、異世界に迷い込んだ者にとって不可避のもの。
ロマン「あ、でもね」
ケロマツ「でも?」
ロマン「何故かはわからないけれど、ポケモンを見ると……こう、懐かしい気持ちになるんだ」
ケロマツ「懐かしい…? じゃ、こういうのはどう?」
パラパラパラ
ケロマツが「キノコ図鑑」と書かれてある本を開き、それをロマンに見せると、キノコポケモンたちの絵がいくつも描かれているのがわかった。
ロマン「わ〜! 本だ、ポケモンだ〜!」
思わず目を輝かせるロマン。純粋無垢な少年であることに変わりはない。
ケロマツ「そんなに嬉しいか〜(笑)。てか、何も本なら君だって持ってるじゃないか」
ロマン「え? 何のこと??」
ケロマツ「ロマンが左手に持ってる、その…『真っ白で何も書かれていない本』だよ」
01/27 01:46