[1]ゆう。
【華やかな舞台を君に。】
よろしくお願いします!
小説を作るのは初めてなので…
おかしなところ、たくさんあると思います…。
暖かい目で見ていただければと思います!
感想やアドバイス、お待ちしてます!
誤字・脱字はスルーしていただければと…
11/27 16:08
[2]ゆう。
「ねぇねぇ!」
ボクの隣にいるエネ(エネコ)が話しかけてきた。
「?なぁに?」
ボクはエネの目をチラッと見る。
けれども、すぐに視線を離して、目の前に広がる街の景色を見た。
今、ボクたちがいるのは崖っぷち。
一歩前に進めば、真っ逆さまに落ちていきそうだ。
「…まだ、泣いてるの?」
エネの声はとても高くて、ずっと聞いていると耳がキンキンする。
「…別に」
エネはいつもうるさくて、構ってちゃん。静かに、一人で過ごしていたいボクにとって、そんなエネは邪魔でしかなかった。
「…ねぇ、提案があるんだ」
ボクは後ろにいるエネに目をやらない。ただ、沈んでいく夕日を見る。
「…劇団、やってみない?」
劇団?何を馬鹿なことを。ボクは心の中で笑った。
「…きっとね、楽しいよ!友達も増えるから!」
「…別に、一人で充分」
ボクは立ち上がって、エネの方へ歩く。
「…どうして?一人は寂しいよ!」
「うるさいなぁ」
ボクはぎゅっと拳を握る。
「ねぇ…」
エネが怯えているのが、その声で分かった。
「放っておいてよ!」
そう言って、ボクはエネを突き飛ばした。
案外エネは軽かったので、簡単に飛ばされた。
「あっ…、リオ!!」
エネの、とてつもなく高い声が響く。
ボクは目を見開いた。
「…エネ?」
エネの姿が、見えなくなっていたんだ。
11/27 16:19
[3]ゆう。
ボクは、何が起きたのか、理解できなかった。
「…!?」
ボクは急いで崖の下を見る。
「…」
やっぱり。
ボクは、
ボクは…。
とてつもない罪悪感に、ボクは襲われる。怒りっぽいボクは、エネを…。
ボクはエネから、目を離せなかった。
冷たい風がびゅうと吹き、可愛らしいエネの尻尾が空しく、ゆらゆら揺れる。
「…エネ、エネ」
ボクは涙が出そうになった。
思い返せば、エネとは小さい頃から一緒だったっけ。
小さい頃から、エネのキンキンした声は苦手だったなぁ。
そういえば、どうして今日、ボクがここにいるということをエネは知っていたんだろう…。
頭の中を、エネといた思い出がふわふわ浮いてくる。
崖から降りて、エネのところに行きたいけれど、飛び降りたらボクも一緒に死んでしまう。かといって、降りるために必要な物は全くない。
「…はぁ」
ボクは、とても最低な奴だ。
みんなから嫌われるし、幼馴染みの命を奪うし…。
「…ボクは、もう眠ったほうがいいのかな」
悪い想像は、収まることがなく、どんどん悪い方向へと行く。
「…エネと眠れるのなら、いいのかなぁ?…いや、でもなぁ」
待てよ。ボクはエネを嫌っているじゃないか。
なのにエネと寝ようだなんて。
エネは自分を殺した奴と寝ようだなんて、思うわけない…。
「…でも、もう、しんどいしなぁ」
また、冷たい風が吹く。
空はどんより曇り出した。
11/27 16:29